きょういくじん会議
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「おくりびと」効果で注目度UP? 映画専門の大学誕生へ
kyoikujin
2009/3/7 掲載
おくりびと (小学館文庫)

 3日の産経新聞の記事によれば、平成23年を目処に、日本初の映画専門の大学ができるとのこと。現在、神奈川県川崎市にある映画の専門学校、日本映画学校が4年制大学へと移行するそうです。今までも、例えば日本大学芸術学部の映画学科など、映画について学べる大学はいくつかありましたが、今回のニュースが目新しいのは、映画関連「のみ」の大学だということ。

専門学校→大学の理由

 一般には、専門学校が特定の知識や技術の習得を目的とするのに対し、大学はより包括的な知識の習得が目的、といった感じでしょうか。例えば役者や音響といった一分野だけでなく、映画全体に対する見方、知識を大学では深めていくようです。前述の産経新聞の記事でも、専門学校のままでは単位の互換性の面で不便、と語られています。つまり、いくつもの分野にまたがっての取り組みをしやすく、充実させたい、ということが読み取れます。映画を全体的な視点からコーディネート、プロデュースする人材も、従来より育ちやすくなるのでは?

日本映画の近況

 ここ最近の日本映画界の話題と言えば、なんといっても「おくりびと」のアカデミー賞外国語映画部門受賞でしょう。「おくりびと」だけでなく、近年邦画は全般的に好調で、1月30日のnikkei TRENDY netによると、08年の邦画興行収入は約1158億5900万円で過去最高、逆に洋画は前年から約23.9%減少して約789億7700万円と、邦画が洋画よりも多くの人に見られていることがわかります。少し前までは見るのはもっぱら洋画、邦画は見ても本当に話題作くらい、という人も多かったのでは? そうした観点からも、映画を作りたい、学びたいという人は増えているのではないでしょうか?

経済効果

 よくヒット作がでたりすると、「経済効果」というものが取り上げられますが、一つの例として、四国経済産業局が08年12月3日に発表した報告書を見てみると、徳島を舞台とした映画『眉山』の経済効果は最大39億円だったそうです。国内の映画は単純な鑑賞料金以外に、ロケ地などに波及する効果も侮れません。こうした経済効果を考慮して、国や自治体としても映画の製作、育成を積極的にフォローしていってほしいですね。

 絵画や音楽は、美大や音大という形で技術と理論の両面を学んでいる事を思えば、娯楽でもあり、芸術でもありという映画に大学「映大」ができることも自然に思えます。映画について学びたい、映画に関する仕事がしたいという学生に、「映大」は新たなチャンスを示すことになるのか。注目していきたいところです。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2009/3/9 12:35:51
    邦画は漫画原作やヒットしたドラマの映画版などで稼いでいるような気がします。
    そんな中での「おくりびと」はやっぱり快挙でしたね!
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