きょういくじん会議
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算数から大学数学まで 数学お助けソフト登場!
kyoikujin
2009/3/29 掲載
足し算引き算 Number And Maths Signs

 3月19日のmsnによると、マイクロソフト社が『Math(マス) 3.0』という数学ソフトの日本版をダウンロード発売したとのこと。07年に英語版が発売され、現在でも50カ国で発売されていて好評を博している製品ですが、それを言語だけでなく言い回しなどを日本人向けにしたもの。このソフト、数学教育の新たな方法を示してくれる存在になるかもしれません。

『Math』とは? 

 まず実際にMathとはどういったもので、何ができるのでしょうか。Mathについて紹介しているINTERNET watchによると、

数式をボタンひとつでグラフ化でき、空間グラフなど豊富なグラフ機能を持つ。また、解法はステップごとにていねいに説明が付いて理解を助ける。約100種類の関数を収録、基礎的な算数から微積分などの高度な数学まで幅広く対応するという。連立方程式では6連まで対応可能

というのだから、小学生から大学生の基礎まで、学生として学ぶことはほぼフォローしていると言っていいでしょう。途中式も表示してくれるというのがすごいですね。これまでも一般に手に入る数学ソフトとして『Mathematica』(マスマティカ)などがありましたが、既存のものはどれも専門家が使うようなもので、とても中学生や高校生の勉強に役立てられるようなものではありませんでした。その点がMathが画期的とされる理由です。

まずはお試しを

 購入しなくても30日間のお試しができるので、まずはどのようなものか実際にやってみてはいかがでしょうか。実際にやってみると、電卓に角度を打ち込むことで自動的にその角度をとる三角形を作成してくれる機能や、関数の式を打ち込めば関数のグラフを自動で書いてくれる機能など、色も鮮やかで勉強としてでなくとも単純にゲーム感覚で楽しめます。数学はどうしても他の教科に比べビジュアルが豊かとは言えない教科。数字とアルファベットの羅列に学生時代は悩まされ、今は見るのも嫌という方も多いでしょう。これならまずはぱっと見た目で興味を刺激してくれそうです。

先生方にもお薦め

 またMathで作成したグラフなどをWordに取り込めるようにフォローしてくれるアドインというものが無償で提供されています。Wordでも2007でなければ行えないようですが、パソコンで定期テストを作られている先生方にとっては、問題をWordで打ってグラフはMathで、とより簡単に作業することができるのではないでしょうか。ほかにも授業の導入として、自在にグラフを描いてプロジェクターで映し出せば、関数への関心もぐぐっと高まる、かもしれません。

これからの勉強スタイル

 Mathを使用して数学に関心を持ち、常にMathとともに数学を学んでいく、もしかしたらこれからそんなスタイルの学生が出てくるかも。学生の皆さんにはぜひ積極的にチャレンジを。とは言っても式を打ち込めば解法から答えまで自動で出る、『宿題お助けソフト』などとなってしまっては何の意味もないですね。そんな使い方をしていたら定期テストで倍の苦しみを味わうことになってしまいそうですが。くれぐれもご用心を。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2009/4/1 8:30:37
    これはなんだか楽しそう。試してみます。
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