きょういくじん会議
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やる気を引き出す環境を! 民間企業が授業法を伝授
kyoikujin
2009/6/7 掲載
人気塾講師直伝!イラスト図解でわかるプロ教師力アップ術55

 団塊の世代が定年を迎え、学校現場でも教員たちの若返りの時代がきているようです。経験の少ない若い先生にとっては、授業一つ一つが苦労の連続。どうしたら子どもたちのやる気を引き出すことができるのか、悩んでいる先生方も多いのではないでしょうか? そんな中、学習塾で培った授業のノウハウを先生に指南する民間企業が発足し、注目を集めているようです。

 1日の産経新聞の記事によると、この会社「授業学研究所」は、教室での教師の立ち居振る舞いを含めて、子どもたちの注目を集め、やる気を出させる授業の展開のしかたを、教師や教師を目指す若者にレクチャーしているそうです。

 競争の厳しい塾業界では、子どもの学力向上という結果はもちろんのこと、「子どもたちにとってわかりやすい授業」「子どもの注意をそらさない授業」が求められます。その塾に通うか、通わないかの選択権が子どもや家庭側にある以上、塾の先生たちは子どもたちの興味をひくことができる授業の研究が欠かせません。積極的に授業法を編み出し、取り入れていく態勢が整っている、ともいえそうです。公立の学校でも近年、他の先生の授業を見学する研究会が増えてきていますが、地域や学校によって差があり、まだまだ全国的に活発な動きと言えるレベルではないようです。

 教員免許更新制度の導入や、先日のきょういくじん会議でもお知らせした通り「指導力不足教員」の定義が文部科学省で了承されるなど、学校の先生を取り巻く環境もこれまでとは変わってきています。求められているものは一層大きくなり、限られた時間の中で教員の負担もさらに重くなりつつあるのではないでしょうか。
 学校の先生が塾で行われている授業の視点を学び、意識を高めることのできるこのような取り組みは、今後ますます重要になってくるのかもしれません。学校での教育に新しい風を起こしてくれることを期待したいですね。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2009/6/8 18:24:23
    やはり、どんな仕事でも第3者の評価にさらされるということが必要なのではないかと思います。「学級王国」と言われるような狭い独自の世界にこもっていては、問題意識のない先生は進歩できないと思います。
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