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6月27日の時事通信の記事によると、国立西洋美術館本館(東京都)などの世界遺産登録が登録見送りになりました。ユネスコの世界遺産委員会が、世界文化遺産に登録するには情報不足だとして審議を2010年以降に回すことを決めたそうで、国内候補の登録見送りは、「平泉の文化遺産」(岩手県)に次いで2年連続です。
世界遺産
世界遺産とは、社団法人日本ユネスコ協会連盟によると、地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から引き継がれた貴重なたからもののこと。国際連合の専門機関として、UNESCO(国際連合教育科学文化機関:本部はフランスのパリ)があり、日本国としてのUNESCOの窓口は、日本ユネスコ国内委員会(文部科学省内)です。
登録までのプロセスは、まずは世界遺産条約を締結することが前提です。締結後、国内の暫定リストを作成し、UNESCO世界遺産センターに提出します。その後1年につき1国1物件をUNESCO世界遺産センターに推薦します。推薦された物件は専門機関が現地調査の実施します。調査に基づき世界遺産リストへの登録の可否が決定されます。
日本では暫定リストは、専門家による検討委員会等により検討され、世界遺産条約関係省庁連絡会議(外務省、文化庁、国土交通省、林野庁、水産庁、環境省/オブザーバ:文部科学省、農林水産省)を経て選定されています。日本で推薦した物件が2件連続登録されなかったことで、今後検討委員会、省庁連絡会議の在り方が問われそうです。
無形文化遺産
いわゆる「ユネスコ世界遺産」は、有形の文化遺産または自然遺産のことで、伝統芸能などといった「無形文化遺産」は含まれません。2003年の第32回ユネスコ総会で「無形文化遺産の保護に関する条約」が採択されたことから、口承による伝統や、芸能、社会的慣習、祭礼行事、自然及び万物に関する知識などの「無形文化遺産」についても、「人類の無形文化遺産の代表的なリスト」として認定し、その保護を進めることとなりました。保護の対象となるものは、「登録」ではなく「宣言」されます。
日本では、現在「能楽」、「人形浄瑠璃文楽」、「歌舞伎」が宣言されています。
海外では紛争や急速な経済発展による社会の激変、民俗差別などで消滅の危機のあるものが宣言されているのに対し、日本の能楽は「この芸能に対する若い世代の関心が薄れつつある」ことが消滅の危機として挙げられています。ちょっと残念ですね。
世界遺産、無形文化遺産は、これからもユネスコが認めれば増えていきます。ですが、国際機関の登録や宣言などとは関係なく、自分の身近にある日本の自然や文化を大切にする心をもってほしいですね。
- 文化遺産オンライン(文化庁)
http://bunka.nii.ac.jp/Index.do - 人類の口承及び無形遺産の傑作の宣言(財団法人ユネスコ・アジア文化センター)
http://www.accu.or.jp/masterpiece/masterpiece.php
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世界遺産の名前に負けない厳選されたものだけで良いと思います。
がっくり観光地が増えるだけかと。
1年に1回推薦できるとしても、推薦を見送ってもいいように思います。