![最新楽しい表現運動・ダンス―踊る楽しさと身体表現の魅力を探る『面白ダンス指導ハンドブック』 (教育技術MOOK)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/P/4091045405.01.MZZZZZZZ.jpg)
中学校での必修化も予定されているダンスがいま、教育、福祉、まちづくりなど様々な社会的分野と結びつき、効果的な活動を生み出すということで注目されています。社会と関わりをもったダンスを特別に「コミュニティダンス」と呼ぶこともあるそう。今日はそんなダンスと教育のちょっと不思議で魅力的な関係を覗いてみましょう。
◎学校でダンス!
教育と連携しやすい「コミュニティダンス」の主な特徴としては、(1)ダンス経験や年齢に関わらず誰でも参加できること、(2)決まった型や方法がなく自由に創造できること、(3)しばしばプロのアーティストが介入して行われること、などがあげられます。「コミュニティダンス」を学校に取り入れる試みは少しずつ広がっていて、たとえば体育の時間にプロのダンスアーティストを迎えて授業をする、学芸会の一場面をアーティストと子どもで一緒に作る、というような活動があります。
こうした学校での取り組みは主に、以前きょういくじん会議の記事、「秋―子どもたちとアートが出会う季節」でもご紹介した「芸術家と子どもたち」のようなNPOが仲介となって実現することが多いようです。また学校以外の場所でも、NPOや自治体、時にはアーティスト自らが中心となって多種多様な活動が行われており、東京都の例ではパフォーマンスキッズ・トーキョーという子どもとアーティストが一緒にダンスの舞台を作るという企画が実践されています。
◎実際の現場は?
プロのアーティストと子どもが一緒にダンスを作るなんてできるのか? という疑問がわいてくるかもしれません。また、単にアーティストが面白い振り付けをして子どもに踊らせる、といったような想像をされる方も多いでしょう。しかし、実際にアーティストと子どもたちが出会う場面を見てみると、その不思議な化学反応に驚かされます。
アーティストは子どもにダンスの上手・下手を求めるのではなく、ましてや一方的に考えを押し付けるのでもなく、子ども一人ひとりのもつ創造性をうまく引き出していきます。子どもたちはというと、はじめこそ恥ずかしそうにしていても、徐々に自己表現の喜びに気づき、しまいには夢中になってアイディアを出しあうようになります。また、ダンスをともに作ったり見せ合ったりする中で、考え方や価値観の多様性に気づくことができ、コミュニケーション力を養う場にもなっているようでした。
心にも体にも健康をもたらしてくれる「ダンス」。教育との相性もなかなかいいのかもしれませんね。
- 「気分はアーティスト!」/振付家井手茂太さんと東金市立東小学校6年生の子どもたち(学びの場.com)
http://www.manabinoba.com/p_EducationExperimentBody/index.cfm?PageKey=1676&CRGr... - 「ダンスワークショップ ほぐす・つながる・つくる」(ちゃぷら:ワークショップ コラージュ)
http://www.cafeglobe.com/parenting/chapla/collage/vol8/index.html
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ダンサーの押し付けではなく,子どもが創ることに意味があるのではと思います。
学校の授業としてやるわけだから,あくまで子ども主体であってほしいですよね。
学校にアーティストを招く活動は,いつもと違った大人とのコミュニケーションができ,子どもにとって,よい経験が得られるのではないかと思います。