きょういくじん会議
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電子黒板で学校が変わる?! スクール・ニューディール
kyoikujin
2009/7/23 掲載
電子黒板で授業が変わる・電子黒板の活用による授業改善と学力向上

 7月23日の毎日新聞の記事によると、電機業界が学校向けの電子文具の売り込みに力を入れているそうです。以前のこのサイトの記事でも紹介した文部科学省による「スクール・ニューディール」構想によって、政府が学校のIT化に力を入れ始めたのが大きく影響しているよう。さて、電子文具で学校がどのように変わっていくのでしょうか。
 今回は、特に電子黒板に注目してみたいと思います。

電子黒板を使った授業とは?

 今回のこの「スクール・ニューディール」構想で、普及が進められる電子機器は、薄型テレビ・電子黒板・パソコンの3つで、電子黒板については、小学校・中学校に1台ずつ整備することとなっています。
 電子黒板は、当然ながら、この「スクール・ニューディール」構想が発表される前から、すでに導入を進めている学校もあります。茨城県のつくば市では2004年度に全市の小・中学校で導入をしているようです。少し前の記事になりますが、2008年9月25日の読売新聞の記事は、つくば市の吾妻中学校で電子黒板を使って行われた授業の様子を伝えています。記事を読むと、電子黒板の機能が古典の授業の中で効果的に使われ、生徒の授業への集中力を高めるのに役立っている様子が伺えます。

教室以外でも活用できる?

 「スクール・ニューディール」構想では電子黒板は、授業の中で活用することに重きを置かれているように受け取れますが、校務の効率化にも貢献しそうです。
 この前ある小学校の校長室を訪ねたときにこんなことがありました。その小学校ではそのとき校長室に電子黒板が置かれていたのですが、打ち合わせ後、先生がボタンをひとつおすとホワイトボードいっぱいに書かれた文字が、そのままプリンターからプリントアウトされ、簡単にひとつのレジュメが完成しました。これは、一例ですが、このように電子黒板を使えば先生方の職員会議や打ち合わせの前後にかかる準備なども軽減されていきそうな気もします。

学校は紙だらけ?!

 ある小学校に勤務している友人と話したとき、その学校では紙の状態で保存されている文書が多かったり、過去のデータが蓄積されていなかったりして、学級だよりを1枚作るにしてもその都度ゼロから作らなくてはいけないので大変と漏らしていました。学校によって差はあるのでしょうが、先生方の校務のIT化というのはあまり進んでいないように伺えます。
 一定の期間で異動があって、必ず人が入れ替わる学校だけに、データで蓄積していくことは大事だと思いますが、皆さんの学校ではどうでしょうか。

 「スクール・ニューディール」構想の中でも、「教員の授業準備等の軽減、校務の情報化による効率化も進み、子ども達と向き合う時間が増えることを願っている」 という一節があります。まず先に先生方の校務をIT化すれば、もっと授業研究する時間も確保され、教室のIT化・授業のIT化につながっていきそうな気がしますね。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2009/7/23 22:03:11
    そうなんです。パソコンをまずは支給して欲しいです。
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