きょういくじん会議
まじめなニュースからやわらかネタまで、教育のことならなんでも取り上げる読者参加型サイト
夏休み、どう過ごす? 充実した時間のススメ
kyoikujin
2009/7/27 掲載
ぼくのなつやすみ4 瀬戸内少年探偵団、ボクと秘密の地図

 直線の日差しが肌に突き刺さるこの季節。
 クーラーの効いた部屋に早く逃げ込みたくなる大人を尻目に、子どもたちは炎天下を元気に飛び回っているのでしょうか。待望の夏休みもようやく始まり、嬉しさに毎日胸を躍らせているお子さんも多くいることと思います。

 ここで、一つ質問です。
 子どもの頃の夏休みを思い出してみてください。
 夏休みは長かったと感じましたか、それとも短かったでしょうか。

 おそらく、長いようで短かったような、あやふやな印象になるのではないでしょうか。
 よく聞かれる話ですが、大人と子どもでは時間の感覚が異なるといいます。つまり、同じ一日24時間でも大人より子どもの方がより長く体感しているというのです。誰が唱えたのかは分かりませんが、同じ絶対時間を過ごしていても、毎年「年齢」分の一ずつ体感時間は短くなってゆく、という説まであるようです。ご自分の経験と照らし合わせてどう感じるでしょうか。「言われてみれば、最近は昔より一日が短い気がする」と、この説に思わずうなずいてしまう人も少なくないのではないでしょうか。

子どもの半数「時間を無駄に使っている」?

 では、そんな風に大人より長い一日を過ごしている子どもたちはどのように時間を使っているのでしょうか。
 子どもの時間の意識についてこんなデータがあります。Benesse教育研究開発センターが行った放課後の生活時間調査によると「時間をむだにつかっていると感じている」子どもの割合は、小学生ではおよそ50パーセント、中高生になると60パーセント以上にもなるそうです。また、「あなたの日ごろの時間の使い方は、100点満点で、だいたい何点ぐらいだと思いますか」という質問に対して、平均して小学生は約70点、中学生は約60点、高校生は約50点という回答結果が出ています。
 もちろん大人であっても、同じように無駄な使い方をしていると感じる人も多いでしょう。ですが、仮に先ほどの体感時間の違いと併せて考えてみれば、同じ絶対時間を無駄に過ごしたとしても、子どもたちは大人の何倍も長く無駄な時間を過ごしていると感じていることになるのかもしれません。

夏休み、充実した時間のススメ

 子どもたちの夏休みは、まだまだ始まったばかりです。
 無駄な時間がすべて悪いものだとは言えないでしょうが、「夏休みにこれをした!」と胸を張れる体験というのは、大人になってからもきっと大切な宝物になるものだと思います。
 なかなか時間が取れず、忙しい時期かもしれませんが、お子さんとこれからの夏休みをどのように過ごすか計画を練って、一緒に想像を巡らせてみるのも、けっこう楽しいものです。
 まず、お子さんの行きたい場所や、やりたいこと、学びたいこと・知りたいことなど項目を作ってリストアップしてみてください。その中から、特に「夏だからできること」「長い休みだからできること」を優先すると良いでしょう。何をやりたいのか思い悩んでいるようであれば、とりあえず近所にある施設を見学してみるなど、住んでいる地域を探検してみるのも意外な発見があるかもしれません(親戚の家に行くならば、その周辺で探してみるのも良いかもしれません)。
 夏休みの計画づくりを手伝って一緒に過ごしてみれば、もしかすると、子どもたちの長く楽しい体感時間をお裾分けしてもらえるかもしれませんね。

 夏は周りのものに活気が宿る季節です。いつもついつい過ごしてしまう「無駄な時間」とは違った、「充実した時間」をお子さんと大いに過ごしてみてはいかがでしょうか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
2件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2009/7/29 8:56:43
    大人になると、というよりも年を追うごとに一時間、一日、一年がとても短く感じますね・・・。「時間」を無駄にしない(時間をかけない)ための出費は仕方ないと思ってしまいます。
    • 2
    • 名無しさん
    • 2009/7/29 17:36:46
    10歳の1年間は人生の1割を占めますが、50歳の1年間は人生のたった2%。歳をとるごとに1年が短く感じるのは仕方ないですよね。
コメントの受付は終了しました。