きょういくじん会議
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『学生発』のヒット商品、もう試されましたか?
kyoikujin
2009/8/31 掲載
おみやげ・名産品大図鑑 (単行本)

 各地の特産品は、デパートの物産展や通信販売などを通じて、以前よりも身近なものになってきたように思います。そんな特産品の中でも、高校生や大学生の開発した商品が人気になっているのはご存じでしょうか。その美味しさはもちろん、学生のユニークで真摯な商品開発への取り組みも、地元の人だけではなく、全国的に多くの人の心をとらえている理由なのかもしれません。

 3日の日経流通新聞の記事によると、熊本県立鹿本農業高校の食品加工部で開発された「高校生のコメロンパン」は、全国のデパートで限定発売され、09年度の販売量は45万個を見込んでいるという商品とのこと。もともと米粉を使った商品の研究を進めるうち、地元特産のメロン果汁を加えた同商品を開発したそうですが、開発だけではなく、食品販売会社への企画の持ち込みなども学生の手によるものだというから驚きです。この商品、08年には、農業高校の全国大会で最優秀賞を受賞したそうです。

 その他にも、記事には徳島県立小松島西高校の「おからアイス」や、奈良女子大学が開発した奈良漬けを使った「奈良のかすていら」など商品名を聞いただけでも、お取り寄せしたくなるような商品が載っていました。これらの学生発の商品に共通して言えることは、地元の商品を愛する心と斬新なアイデア。地元の企業も潤いますし、アピール度も満点。まさに地元の活性化にも一役買っているようですね。

 こういった取組みの背景には、学生の減少を受け、各学校の特色をアピールする狙いもあるのかもしれません。また、今回の指導要領の改訂で、商業高校に「商品開発」の科目が新設されることから、今後もますます学生発の商品は出回ることになるかもしれませんね。

 実は、筆者も最近、鹿児島県立加世田常潤高等学校の手作り製品「黒豚豚みそ」にはまっています。保存料・着色料を使用せず、子どもにも安心して食べさせることができることが美味しさとともに買い続けたくなる理由の一つ。一連の食品偽装問題から「食の安全」が叫ばれて久しいですが、大量生産している商品よりも、学生が携わった心のこもった限定商品に心が動かされるのもうなずけるような気がします。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2009/9/2 13:05:10
     高校での製造は、地域の特産品の宣伝にもなっていいですね!
     もう30年以上も前ですが、玉川学園購買部(その頃は小田急線玉川学園前駅の出口すぐにあった)で販売していた、農学部製造のアイスクリームが美味しかったことを思い出しました。今も売っているのかしら…。
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