きょういくじん会議
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子ども手当、使いみち制限の是非を問う
kyoikujin
2010/4/13 掲載
子ども手当て―コミックスでわかりやすい! (主婦の友生活シリーズ)

 今年6月から子ども手当が支給されるのに先がけ、支給の対象となる世帯への通知が着々と進んでいます。そんな中、子ども手当の「現物支給」を要望する声が大きくなってきているようです。

現物支給とは

 子ども手当の現物支給とは、子ども手当ての中から保育料や給食費を優先的に天引きして、残額を各世帯に支給しようというものです。時事通信社の9日の記事によると、民主党の若手議員らによって子ども手当に関する提言がまとめられ、家庭への現金支給額を1万3千円とし、残りを現物支給にあてることが求められました。また、同日、大分県市長会によって現物支給を国に求めることが決められたと、読売新聞の記事は伝えています。

バウチャー制

 現物支給が望まれる背景には、保育料や給食費の滞納に対する苦慮が第一にありますが、同時に、子ども手当が教育以外のことに使われるのではないかという懸念もあります。10日の読売新聞によると、鳩山首相は9日、「バウチャー制度(クーポン券)を作ることも一つの発想だ。」と明言しました。教育関係費としてのみ使えるバウチャー制にすることで、子ども手当の使途を限定するのが狙いです。

保護者の意識は

 しかし、一方で支給を受ける保護者の意識はどうなのでしょうか。2009年12月にベネッセが行ったアンケートによると、回答が多かった順に、「学資保険・積み立てや貯金にする(56.3%)」「塾・習い事(40.1)」「生活費(20.5)」「入学金・授業料(19.9)」と続きます。(複数回答可)また、以前のきょういくじん会議で取り上げましたが、明治図書ONLINEでも同様のアンケートを行ったことがありますので、ご参考ください。

 教育関係費といっても、学資保険や通塾費など様々な要望があることと思います。使途が限定されたバウチャー制や現物支給などのメリットもありますが、受け取り手である保護者が不在のままに決まることがないような配慮が必要ではないでしょうか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2010/4/13 17:07:14
    バウチャーなら外国に養子が50人なんて人の対策にもなるし、パチンコに消えることもなくなるしで大賛成。
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