教科化への試金石になるか―茨城全高校で「道徳」必修化
この春から茨城県内の全ての公立高校で「道徳」が必修化された。27日の産経新聞の記事では、全国初となるこの取り組みに対し、教材選びや授業方法で検討を重ね、奮闘する学校現場の様子を伝えている。
茨城県では「豊かな心の育成」を教育の重要な柱としている。平成14年度から、ホームルーム活動の充実といった地道な取り組みから、地区別、市町村別に連絡協議会を開催、道徳教育の指導資料や生徒用テキストの作成など、具体的な取り組みが行われてきた。そして平成19年度から、これまでの取り組みの成果を踏まえ、県の方針を具現化するものとして、「道徳」を全校で履修することとなった。
「道徳」の授業は「総合的な学習の時間」で1単位(35単位時間)行う。数値的な評価は行わず、文章記述によって評価するとのことだ。
「美しい国、日本」をスローガンに改革を進める安倍政権のもと、教育における道徳の重要性が強調されてきた。6月1日には、教育再生会議の2次報告書で道徳の教科化を提言。これを受けて、学習指導要領の改定作業を行っている中教審が具体的な検討を進めることになるようだ。しかし、中教審会長の山崎正和氏が4月の講演で「道徳の教科化は不要」と発言するなど、世論も含め、考え方が一方向にまとまっているとは言えない。
学校で行う道徳教育に何を求め、何ができるのか。今後も議論が続く中で、全国初の茨城県の取り組みは、注目を集めることになりそうだ。
- 茨城県教育委員会 豊かな心の育成
http://www.ibk.ed.jp/highschool/yutakanakokoro/yutakanakokoro1.htm
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。

道徳の「必修化」は進めたほうがいいと思うな。
学校で社会の一員としての行動・考え方の規範を教えることは必要でしょう。
小学校ぐらいでみっちりやる方が効果がありそうです。