道徳教科化は見送り、名称も変わらず―中央教育審議会
中央教育審議会は18日、道徳の教科化を見送り、「徳育」への名称変更も行わない方針を固めた。
道徳の教科化は、安倍内閣の教育改革の要点として、「骨太の方針2007」(PDF)にも盛り込まれていたものだが、新聞各社には、首相辞任のあおりで教育再生会議の影響力が低下したとする見方もあるようだ。
中教審は、年度内の改定を目指す次期学習指導要領の基本的な考え方の一つとして、「豊かな心や健やかな体の育成のための指導の充実」というポイントを示している。中でも、道徳教育については、「子どもたちに、最低限の規範意識を確実に身に付けさせることが重要」と指摘し、「人間の尊厳、生命の尊重などの道徳性を養い、法やルールの意義と、それらを遵守する意味を理解し、適切に行動できる人間を育てることが大切」という観点から、充実・改善が必要としている。
しかし、教科化に対しては、国会の質疑でも、点数評価をすること、検定教科書を使用することなどが、道徳教育になじまないとする意見が多く上がっていた。
日本人の規範意識の低下を指摘する声の高まりを背景に、道徳教育の充実が求められているが、今回の決定では、人の心を点数で測ることでは改善できないという考えに落ち着いたと言えるだろう。
- 道徳、教科にせず 中教審方針 再生会議案「困難」(朝日新聞)
http://www.asahi.com/edu/news/TKY200709180393.html - 教育再生会議:中教審、道徳教科化を見送り−−あす提示(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20070919ddm001100009000c.html - 安倍首相辞任の衝撃―揺れる教育再生会議の行方(きょういくじん会議)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/news/?id=20070269 - 教育再生会議、また方向転換? 道徳の正式教科化見送り(きょういくじん会議)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/enquete/?id=20070006 - 教科化への試金石になるか―茨城全高校で「道徳」必修化(きょういくじん会議)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/news/?id=20070107
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
こんな当たり前のようなことでも議論しとけば議論したことにはなるわけだし。
ワラタ
でも、副教材メーカーはほっと胸をなでおろしていることでしょう。