橋下知事、府立小学校の少人数学級を見直しへ
29日の産経新聞の記事によると、大阪府の橋下徹知事が、財政再建のため、府内の公立小学校の1、2年生で実施されている少人数学級制度を改め、習熟度別授業へ切り替えることを提案しているとのこと。
少人数学級は、以前の記事でも取り上げたように、1学級40人を上限とする学級編制を弾力化し、1学級を40人を下回る定員にしたもので、各教育委員会の判断で導入できることになっている。
平成13年度から特例として認められ、15年度からは個別の学校ごとの事情に応じて、より柔軟な学級編制が可能となり、大阪府では平成16年度から公立小学校の低学年で1クラス35人編制を導入している。少人数学級は、全国的にも広がっており、18年度には低学年を中心に46の道府県で導入されていることが「平成18年版文部科学白書」で公表されている。
一方の習熟度別授業は、子どもを習熟度や理解度に応じて分けて行うため、学級の定員は変えずにその教科の時間だけ習熟度別に分かれて教室に集まるなどして授業ができる。教員の加配などの必要がなく、導入しやすいというメリットがあるといえる。
橋下知事は、平成20年2月定例府議会での所信表明で最重要課題の1つに教育をあげているが、その中にある「大阪の教育は日本一」の言葉のような教育改革になるかどうか…今後の行方を見守りたい。
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
時代遅れだ。
だいたい、下位の児童が複数集まったグループは、学習が成立し得ないということは、特別支援教育に少し詳しい人にとっては常識のこと。
こう言い切ること自体が時代遅れだと思います。
習熟度が効果なければ、スポーツの世界でなぜ習熟度のクラスで指導しているのかその説明がつかない。
「学習の場合、低位の児童、保護者のモチベーションを持たせることが難しい」というのならわかるが。
学習効果を上げる一番望ましいのはクラスの雰囲気が勉強に向いていることである。「みんながやればできる。みんながやっているから自分もやる。」という意識をクラス全員が持つことである。習熟度別では始めはいいがそれを義務教育期間中持たせるのが難しい。スポーツでも芸術でも同じだが。