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遊びの指導を通して「子どもを見る」力をつける!
授業名人として知られる斎藤喜博氏が「授業上達のためにはまず音楽と体育を頑張るとよい。指導の結果がすぐに見えるから」と書いていました。20代前半の青年教師の頃にそれを読み、なるほどなあと納得しました。
たとえば国語の文学教材の授業で、発問などの手立てを使ってその教材の読み取りに成功したとします。しかしそれで個々の子どもに読解力が身についたと言い切れるか。教師として指導の実感をもてるかどうか…。難しいです。
一方、音楽や体育ならその成果がすぐに実感できます。
よく似たことを大西忠治氏(中学校・国語)も書いていました。
「わたしは子どもの遊びの指導を通して、教師としての指導を身につけてきたし、子どもの遊びを指導しながら、子どもを見ることができるようになったのである」(大西忠治著『遊び・イベント上達法―教師の指導力をどうたかめるか』民衆社)
最新の教師教育学は、教師としての指導力を高めるために「省察(リフレクション)」が重要だと考えます。その省察とは何かと言うと「授業の中で子どもを見ること」ができる能力をもつことです。まさに大西氏が言う「子どもを見ること」がそれです。
バラエティゲーム「お笑い山手線ゲーム」
拙編著『お笑いに学ぶ教育技術―教室をなごませるアイデア集―』(学事出版)は、教室に笑いを届けるためのゲーム集です。冒頭に「不器用教師の『お笑い』の腕を上げる方法」を書き、その中で上記の大西氏の文を引用して短い考察をしました。
その上で次のようなバラエティゲームを紹介しました。
- ある条件を決めて、その条件に当てはまるものを次々と言っていきます。
- 質問者は『古今東西、○○』と言って、ゲームをスタートします。
- パンパン「**!」とリズムに合わせて答えていきます。
- リズムに合わせて答えられなかったらアウト!
- すでに挙げられたものを言ったらアウト!
- 無関係なものを言ったらアウト!
- 答えが笑えたらセーフ!
たとえば「風を飛ぶモノ」という条件が出たとします。
A:風船、グライダー、木の葉、洗濯物(誰でも納得するモノ)
B:屋根瓦(台風の時に飛ぶ)、クモ(クモは風に糸をなびかせて空を飛ぶ)
C:おじいちゃん(軽いから飛ぶ!?)
ABC、いずれもセーフです。聞き手の共感を呼べたらセーフです。
課題としてはほかにも、「ランドセルの中にあるもの」「青春だなあと思うもの・こと」などがあります。
授業の中で「学習ゲーム」をする前に、授業外でこういう「バラエティゲーム」のような和気あいあいのゲームを楽しむのは、教師にも子どもにも学習効果があると思います。
学習効果をUPする!「学びのしかけ」
覚える授業・ドリルの授業では「静かで落ち着いた雰囲気」が重要でした。しかし試行錯誤の授業では「安心できる雰囲気」が必要です。
上は、純然たる和楽ゲーム(互いにうちとけて楽しむことを目的としたゲーム)といってよいと思います。勝ち負けの明確なゲームというより、皆でワイワイガヤガヤやるところがミソです。このゲームをすることで、教室の中に一体感を生み出すことができます。大学でもやりますが、相当に盛り上がります。
これは間違いを楽しむゲームです。そこが重要なポイントです。
たとえば「思考力・判断力・表現力」を鍛えるような授業をつくるには、試行錯誤が必要になります。つまり「間違い」があって当然の授業をすることになります。そのためには、このゲームのようなことをやって教室の空気を温めておくと学習効果がUPします。