著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
子どもの知的レベルに合わせ感性に響く英語活動を!
津田塾会北島 裕子
2007/7/13 掲載
 今回は、津田塾会の北島裕子先生に新刊『It’s for the Kids!』について伺いました。

財団法人 津田塾会ざいだんほうじん つだじゅくかい

1900年津田梅子により東京、麹町区に設立された「女子英学塾(津田塾大学の前身)」の第1回、第2回の卒業生により活動が始まった。津田梅子のこころざしに基づき、思考し、語り、発信する地球市民の育成をめざしている。
 写真左より、執筆に関わった北島裕子先生、Jack Massalski先生、Sayuri Gunawardene先生。

―このレッスンプランを執筆するにいたった経緯についてご紹介下さい。

 津田塾会では10年以上前から小学校への英語導入を視野に入れた理論及び指導法のセミナーや教員研修を行っておりました。長年に渡る児童への英語指導の実績などもあり近隣教育委員会からの委託で、ALTとのティーム・ティーチング用の指導案の開発を行いました。その後、全国の小学校の実態に目を向けた時、「テーマ中心、学習者中心、コミュニケーション重視」3つの考え方を柱とした指導案を、担任向けに作成して欲しいというご要望があり、今回の執筆にいたりました。

―小学校英語の導入を見据えて、レッスンプランは類書も多い中でこの本の一番の強みは何でしょう?

 この一冊さえあれば、担任の先生が明日から一人で授業が行えるということです。45分の授業の流れが具体的でわかりやすい指導案、印刷可能な教材・教具すべてが完備されています。週一回の授業であれば、この一冊で2年間授業が行えます。また3冊合計53のテーマも魅力です(Book3は現在編集中で今秋刊行予定です)。児童の成長・実態に合わせ、テーマやアクティビティーを横断的に選ぶことが可能です。「気づく、考える、学びあう」ことを重視し、聞く活動(CDプレーヤーにも対応)から文字の活動も楽しく取り入れ、中学校の英語へつなぎます。また、著者がサポートも行っています(サポートについては津田塾会のサイトをご覧下さい)。

―1、2とも教材がまるごと付属CD-ROMに入っているとのことですが、実際には何がどのくらい入っているのでしょうか?

 歌・チャンツ(ポスター付き)、紙芝居、フラッシュカード、児童用カード、ワークシート、ゲームシートまで授業に必要なすべてが含まれています。Book2、3にはビデオ教材も収められています。印刷可能なフラッシュカードやワークシートの枚数だけでもそれぞれ500枚以上です。その他、担任の先生の自習用としてレッスン毎の表現・単語が録音されており、心強い味方になると思います。

―T.T.で活動を行う学校もありますが、それには対応していますか?

 レッスン最後の「ティーム・ティーチングの場合」という欄で、T.T.の進め方を紹介しています。またレッスンプランの中で新しい表現を紹介する際には、担任と児童のデモンストレーション用の会話例が示されています。T.T.の場合はそちらをご活用下さい。

―最後に小学校で英語を指導されている全国の先生に向けて一言お願いします。

 小学校の英語活動では、子ども達の英語の素地を、時間をかけて培っていくことが大切です。この指導案の中には、そのノウハウがたくさん入っています。指導案のタイトル"It's for the Kids!"には、子どもの感性に響く英語活動を…という願いが込められいます。子ども達と共に先生方もご一緒に学びあいましょう。

(構成:木山)

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