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- 幼児教育
子どもの音楽的な感性と表現力を育てるために、保育者には、音楽的な表現の技術と、歌を保育の中で使いこなすアイディアの両方が求められます。本書は、使う人のピアノレベルに応じて演奏でき、同時に保育のいろいろな表現活動に活かすことができるアイディアが満載です。保育の勉強をしている学生さんや、まだ経験の少ない先生たちの強い味方です! たくさんの保育実践集が出版されている中で、特に歌と造形活動をコラボしたあそびを多く提案している点は、本書の大きな特徴といえます。
基本的に右手は歌の旋律をなぞっていますが、左手はポジション移動を少なくしたり、同じ音のパターンを繰り返したりして弾きやすくしました。またフレーズ感や音の軽さを出すために、休符を入れたりして、音の長さが音楽的な表現につながるよう工夫した曲もあります。簡易伴奏は単調になりがちですが、音楽の世界を広げてもらえるよう、親しみのある旋律を使いながらも、おしゃれな音使いにしたり、さまざまな性格の曲に変化させました。
まず保育者が楽しく、美しく、かっこよく歌ったり、演奏したりして、子どもが憧れるプレイヤーになりましょう。日ごろからいろいろな音に気づかせてあげて、音のおもしろさや美しさ、リズムを感じることの楽しさ、歌をおぼえて歌えることへの達成感を感じさせてあげましょう。そして子どもがどんな演奏をしても、受け止めることが大切です。子どもが好きだからといって特定の歌や音楽に偏らず、いろいろなジャンルの音楽を体験させてあげたいですね。
保育者養成に長く携わってきた著者や編集協力者たちが、現場でよく歌われている歌、歌い継いでほしい歌、表現活動が展開しやすい歌ということを基準に選曲しました。それらの中で、多く選ばれた曲が今回の選曲になっています。
はじめは、歌だけでもOKです。歌えたら右手を、右手が弾けたらコードの根音を一緒に、根音で物足りないなら三和音を入れて、三和音が入ったらリズムで変化をつけて、そして楽譜どおりにと、段階的に子どもたちにおろしていきましょう。もう一つ大事なことは決めた指使いを守って弾くということです。指使いを守ると、効率的に練習できるだけでなく、自然にいろいろなテクニックも身についていきます。
さぁこの本で、あなたも子どもが憧れる弾き歌いマスターを目指しましょう!