- 著者インタビュー
- 図工・美術
学習指導要領にも各学年で学ぶべきことが書かれていますが、一口で表わすのは難しいですね。ただ、図工の授業では、子どもの思いや願いを大切にその具現化を支援すること、一人一人の子どもが自分らしさを発揮することができる題材を選ぶことが大切だと思われます。そして何より、美しいものを素直に美しいと感じられる感性を育ててほしいものです。
専門書のように堅苦しくならないように、できるだけ写真を多くすること、そして、専門以外の方にも分かりやすい文章表現を心掛けることを基本のコンセプトとしました。さらに、学習指導要領に合わせた目標設定、材料・用具、場面ごとの主な発問などを示し、どの方にも無理なく授業に取り組んでいただけるものと自負しています。
4月は何かとあわただしく、じっくりと授業に取り組むことがたいへんな時期です。短時間題材で、手軽な材料、そして学年の基礎となる技法を身に付ける題材という意味で、あえて選ぶなら、低学年は24〜25頁の絵画「ぐるぐる ぴったんこ!」、中学年は76〜77頁の工作「エイ!エイ!ゴー!!」、高学年は62〜63頁の立体「本物そっくりに」がお勧めです。
本研究会では、庶務、広報、研究、事業の4つの部会があります。本研究会のホームページも開設しています。なお、一大イベントとして、毎年8月上旬に夏の造形研修会を開いています。外部講師、あるいは研究会員による公開授業や模擬授業、外部の方をお招きしての講演会が主な中身です。
国語や算数、理科といった主要教科?!ばかりに目が向けられているような風潮があり、図工・美術を愛する一人として、悔しい思いをしています。しかし、感性、自己表現力、粘り強さなど、図画工作で育つ力は決して見逃せないものばかりです。本書を読まれた先生が図工が好きになり、そして一層図工好きな子どもたちが増えることを期待しています。