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- 学級経営
「学級経営における実践の集大成」
それが本書のコンセプトです。学制以来の日本における学級経営実践と、世界の教育方法を参考に、現代に通用する形で、学級経営の理論と実践を示しました。
これからの学級経営の一つの重要なポイントが「自立」だと考えています。自立に導く学級経営が、どの教師もできなくてはならないと考えています。
いきあたりばったりの学級経営では、到底子どもを自立には導くことができません。本書は、子どもを自立に導くという現代的課題にも対応した学級経営の理論と実践を紹介しています。
「学級の成長構造」と、「学級経営の筋道」を両方示したものが、「学級経営ピラミッド」です。
学級経営がうまくいっているかどうかには差があります。言い替えれば、学級の状態にはレベルの差があるのです。分かりやすいのは、「荒れている学級」と、「落ち着いている学級」です。
ここ20年ほど荒れた学級が目立っていましたので、落ち着いていれば、よい学級経営と見なされることもありました。しかし、学級の状態には、もっともっと上のレベルがあるのです。
落ち着いた学級がつくれるようになっただけで満足していてはいけません。さらにその先のレベルを知る必要があります。
戦前・戦後の学級経営を調べていくと、足りなかった点が見えてきます。
例えば、次の点です。
「授業づくりと、学級経営を連動させて、相乗効果を狙うこと」
「自由な意思で自分の道を選択できる自立心を育てること」
「高い目標に向かって努力を続ける姿勢を育てること」
また、これまでの本では、どちらかと言えば、学級経営は教師の管理の側から語られることが多くありました。
それは当然、教師が学級を管理している主体だからです。しかし、子どもの自立を促すには、子どもが学級経営に参画するといった視点も必要になってきます。
今回の書籍では、上に示したようなこれまでの学級経営ではやや弱かった点に応えることのできる理論と実践を示しました。
「なぜ、学級は荒れるのでしょうか。」
「なぜ、教師によって、1年後の学級の状態が違うのでしょうか。」
「自分が担任していたときは落ち着いていた子どもが、次の年に担任が替わると荒れることがあるのはなぜでしょうか。」
本書『子どもを自立に導く学級経営ピラミッド』は、こういった疑問に一つの答えを示した、学級経営の集大成と言える書です。
そして、すでに発刊されている『プロ教師直伝!授業成功のゴールデンルール』が、授業技術・方法の集大成と言える書です。
是非、2冊を座右に備えて、学級経営も授業も充実させてほしいと願っています。