- 著者インタビュー
- 学級経営
本書は、学級担任としての資質である、学級経営、学級運営にどのようにかかわり意図的・計画的に進めていけばよいかを段階的に論じています。4月当初から1年間、切れ目のない運営で、児童の側に立ったものの見方・考え方の基本を網羅しています。4月当初の学級開きと乗りきり方、各教科の授業開き、年間を見通した運営の仕方、各教科の授業の質を高める手立てを掲載していますので、安心して児童の前に立ち、自信をもって学級に臨むために活用できるようになっています。
新学期は、どの教師も緊張するものです。いつまでに何をすればよいか、初めての子供たちとの出会いをどうすればよいか、初めての授業で学習規律はどのように定着をめざせばよいか等、悩みはつきません。
まずは、新学期までにしておくべきこと、新学期から授業開きまでにしておくべきこと、そして授業の質を上げるために授業力をどのようにつけていけばよいかの3点に視点を当てた進行管理を徹底させるようにしましょう。
低学年では、児童一人一人の所属意識を強くもてるように考え、担任とともに学ぶ姿、かかわる姿を全面に出して児童とふれ合うことが大切です。
中学年では、児童が少しずつ外に目が向いてくる時期であることを意識して、成長した姿をほめて出会いを大事にします。
高学年では、学校生活のリーダーとして、児童自身に学校を動かすことができる力量があるとともに、その責任もあることを十分理解させてかかわることが重要です。
全教科を通じて共通することは次の通りです。
・一単位時間の授業の流れを重視して、見通しある学び方を指導すること
・教科の特性として学習規律を少しずつ定着させること
・授業のはじめとおわりのあいさつ、話合いの仕方など、共通する内容は最初の授業で徹底させること
これらのポイントを逃さずに徹底させることができれば、1年間の授業が円滑に進むための第一歩に必ずなります。
小学校の学級担任は、新学期の意図的・計画的な取り組みと、段階的・継続的な授業などを効率よく運営できるかどうかが生命線です。本書では、これまでになかった新学期当初の2週間の歩みと、きめ細かな対応の仕方を提示しています。また、安心して児童の前に立てるよう学年別に掲載して、すぐに活用できるように編集されています。1年間を児童の側に立って学級経営、学級運営できるように見通しあるものにしていきましょう。