- 著者インタビュー
- 保健・体育
運動のさせ方は、1つの領域、1つの運動だけで終わってしまいますが、マネジメントは、どの領域、どの運動においても、使うことができます。
実際、運動のさせ方の本を読んで、授業で行ってみても、なかなかうまくいかなかったことがあります。それは、授業を行う先生のマネジメントがうまくいっていなかったからであると考えます。
だから、本の内容を「マネジメント」を主としました。
授業マネジメントは、子どもの思考をスムーズにし、動きを習得しやすくします。
授業マネジメントはたくさんあります。私は、その中でも次の4つに関わることを大切にしています。
1 動きの習得に関わること
2 時間の配分に関わること
3 場づくりに関わること
4 仲間づくりに関わること
詳しい内容については本書に書いてありますので、ぜひ、お読みください。
授業マネジメントは、どれも大切です。特に1つに決めることはできません。なので、私が授業マネジメントについて学ぶきっかけになったものを挙げたいと思います。
それは、「子どもと目線を合わせる」ことです。元筑波大学附属小学校教諭の木下光正先生が授業で見せてくださいました。目線の高さを合わせることで、子どもが安心して話すことができる環境をつくっていました。
ちょっとしたこと…でも、大切なこと…それが、授業マネジメントなのです。
はい。私が描きました。本文とイラストの両方を手掛けるという経験はそうそうありません。とても貴重な経験となりました。
授業画像で紹介できれば一番よいと思うのですが、なかなかそのような場面を実際の授業の画像で紹介することは難しいです。それは、教師にとっては○であっても、子どもにとっては×であることがあるからです。
イラストで伝えたかったことは,
1 教師の意図と子どもの動きにはズレがあるということ
2 そのズレを少なくするために,授業マネジメントが有効なのだ
ということの2点です。
そんなズレをイラストから感じ取っていただけるとうれしいです。
私もまだまだですので、すばらしい言葉は言えません。ただ、伝えられることは、たくさん本を読むこととたくさんの授業を見ることを大切にしてくださいということです。
体育科教育のスペシャリストが書いた本では、動きのポイントや運動のさせ方を多く学ぶことができます。そして、授業では、どのように子どもの「わかる」と「できる」を増やしたり、「わかる」と「できる」をつないだりしているのかを学ぶことができます。特に、授業を見ることは大切です。
私は、指示の仕方だけでなく発問の仕方を、場の作り方だけでなく場の使い方を見るようにしています。子どもの「わかる」と「できる」をどのようにつないでいるのかについて見ることで、自分の授業に生かしやすくなり、授業力は確実に向上するものと考えます。
私は、もっと子どもの「わかる」と「できる」を増やせるようになりたいです。お互いがんばりましょう!