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探究型授業は、子どもが対話をしながら、新しい課題に向かって試行錯誤を繰り返すものです。
「学習課題→一人思考→グループの話し合い→学級全体の話し合い→振り返り」
などが代表的なものです。これはアクティブ・ラーニングの授業そのものです。その中で、子どもは、質の高いスキルや方法、主体的判断力、批判的思考力、社会的実践力などを身につけていきます。
何より、その学習活動・言語活動を通して、子どもたちにどういう力を育てていくかという目標・ねらいを具体的にもつことが大切です。「ごんの心情を読みとる」「比例の問題が解ける」といった目標・ねらいでは、何のためのアクティブ・ラーニングかわかりません。それを通してどういう国語の力、算数・数学の力、社会科の力を育てるかを、どこまで先生が意識できるかが分かれ道です。
これまで示されてきた様々な学力モデルを生かしながら、「要素的な力」「複合的な力」「主体的判断に関わる力」「社会的実践に関わる力」に分類しました。これを指標に、それぞれの教科ごとに具体的な学力の体系・系統を構築してほしいと思います。たとえば国語科では「要素的な力」である「知識・スキル」でさえ、未だに曖昧です。今回の論議をきっかけに学力の具体の再構築をしてほしいと思います。
小中高の先生方は、まずは現在の教科書教材をどう生かせるか考えながら、アクティブ・ラーニングに取り組んでほしいと思います。ただし、これまでの目標・ねらいより一歩先に進んだものを到達点として設定してほしい。同時に教科書以外のものも教材として開発してほしいと思います。小学校高学年でも「グラフ理論」や「枕草子」を深く探究できます。
探究型授業、アクティブ・ラーニングを生かした授業は、今まで以上に深い教材研究が求められます。また、より周到な授業の準備が必要となります。しかし、子どもたちは自分で考え試行錯誤する授業、友だちと対話・討論する授業がとても好きです。先生方の共同研究ができてくると、それほど大きな負担なく授業が展開できるようになります。是非、探究型授業、アクティブ・ラーニングを生かした授業に挑戦してください。