
- 著者インタビュー
- 学級経営
中学校の特徴は、学年づくりが中心となる学級担任制と、授業づくりが中心となる教科担任制にあるでしょう。
学年づくりに関しては、基本方針に基づいた具体的展開を各学級で一致させることとなります。この際、教師側がごく些細な、いわば
すきまのようなスキルで指導を統一し、それに沿った定着を目指すこと
で、学級づくりはもちろん授業づくりにも効果を発揮するはずです。
昨今の中学校においては、中1ギャップ対策が喫緊の課題です。
1学期段階で「3・7・30・90の法則」などを活用しつつ、中学校というシステムにできるだけ早く、生徒を慣れさせることが求められます。
2・3年生の学級解体→学級編制時においても、指導を統一したスキルが適切に盛り込まれる必要があるでしょう。
消費者的な発想をもつ生徒や保護者に対応するには、従来の規律訓練型の指導だけでは通じない時代となりつつあります。教師側で
ハード面とソフト面の双方から環境調整を行い、生徒が主体的に活躍できる場を設定する
必要があります。
「ハード」はトップダウン式の規律訓練型と言ってもよく、教師が先頭に立ってさきがけとして機能させるパターンであり、スピード感を要するアクセルとしての働きもあります。
「ソフト」はボトムアップ式の環境調整型と言ってもよく、生徒の後ろから支えるしんがりとして機能させるパターンであり、時に立ち止まる必要性を要するブレーキとしての働きもあります。
中学校の学年・学級づくりとして機能するように、理念や思想を押さえながら現場で使えるスキルを集積したつもりです。
各学校の実態に応じて改良・改善も可能です。
大切なのは、生徒たちが納得して充実した毎日を送れるようにすることです。ご意見・ご感想をいただければ幸いです。