- 著者インタビュー
- 学級経営
学校現場では、若い先生方を指導する立場の中堅からベテラン層の先生が少なくなり、また仕事量も増えて、若手が「相談をしたくても身近に相談できる方がいない」という現実が生まれました。本書は若手の先生が、ちょっと年上の先生に「ちょっとこれどうすればいいの?」聞くような感じで手軽に読める1冊になればと思い編纂しました。
まずは新しく出会う子どもたちを知ることが、何よりも大事です。そのため指導要録や前担任、養護教諭からの聞き取りなど、いろいろな方法で子どもの情報を集めましょう。次に「1週間の学級経営のスケジュール」を立てます。必要なもののチェックリストなどを作り用意しておきましょう。
大切なのは「理想の学級像」などの目標を子どもたちと共有することです。目標が共有できると子どもたちは、それを実現するために主体的に行動し始めます。そのために先生は目標を子どもの言葉に置き換えて、誰もが理解できるように設定することが大切です。
学級を経営していく中で必ずトラブルは起こります。そしてトラブルは子どもが大きく成長するチャンスだと受け止めましょう。多くのトラブルは教師が計画していた教育活動の外で起こります。子どもたちだけで解決できるのか?教師の指導が必要なのか?を見極める目を鍛えておきましょう。
何よりも子どもを好きになりましょう。教師がその子のことを好きになれば、その子も必ず教師のことを好きになってくれます。そして誰かと比べることをせずに「子どもそのもの」を認めて接することが大事です。子どもは教師の指導の鏡です。「うまくいっていないな」と思うときには自らの指導を変えるみるとヒントは隠されています。
子どもの声には不思議な力があります。どれだけ疲れていても子どもの声を聴くと「よし!がんばろう!!」と思えます。子どもは可能性の塊です。教師は子どもとともに、その可能性を広げていく仕事です。未来を拓くことにつながっている教師の仕事は何事にも代えがたいものがあります。本書がこれからの先生方の一助になれば幸いです。