学校を通して与えられる教育に対して、家庭・保護者はどの程度まで関与し、責任をもつべきなのか?
イギリスでは、7,400〜34,400人の子供たちが学校へは行かず、保護者が自ら家庭で教育する自宅教育(ホームスクーリング)を受けているという(BBC NEWS)。その自宅教育に公式なガイドラインを設定しようと、イギリス政府が検討を進めている。
イギリスの政府(Department for Educadtion and Skills)は、「教育は義務であるが、学校教育は義務ではない」という方針をもとに、自宅教育の公式なガイドラインを、自宅教育をしている保護者の代表グループや各地の著名人と共に審議している。
BBCの記事によると、自宅教育を選択する際、下記のような理由が挙げられている。(ここでは一部を紹介。)
・学校までの距離や交通手段の問題
・宗教、文化、哲学的などの信念
・学校教育への不満
・いじめ、不登校
・特別支援の必要性(障害や病気などによる)
・保護者の、子供とより親密な関係を築きたいという要求
一方で、課題もある。
同記事では、自宅教育の家庭の子供たちが十分な教育を受けていることをどのように監視するのか、また、保護者が虐待を隠すために、自宅教育をしていると申請される可能性もあることなどを指摘している。
いじめや特別支援に対しては、学校側と保護者がどこまで協力し合い、保護者・子供たちが納得できるよりよい環境を作っていけるのかという課題も見えてくる。
社会性、コミュニケーション力を始め、子供たちが学校という組織の中で、同世代の子供たちとかかわり合いながら学んでゆくことは多岐にわたる。ガイドラインによって、学校へ通わない子供たちの教育をどのように保証していくのか、また、補ってゆくのか。今後の展開に注目したい。
ガイドラインの審議は、7月の終わりまで続く予定。
日本でも、学校選択制や放課後のボランティア、授業の補助など、保護者が、自分の子供が通う学校とそこで受ける教育に積極的に参加する機会は、少しずつ広がっています。しかし、学校で受ける教育のかわりに、家庭で教育を行うという事。みなさんはどう思われますか。
-
- 1
- 名無しさん
- 2007/5/20 15:39:20
向こうだとプロフェッショナルな家庭教師がいそうですね。 -
- 2
- 名無しさん
- 2007/5/20 19:33:05
イギリスは歴史的に家庭学習・家庭教師の文化があるからね。日本の感覚では良し悪しは判断できないよ。