6日の産経新聞の記事でもとり上げられていましたが、今、家庭や教育現場で「かるた遊び」に人気が集まっています。「かるた」といえば学生時代に宿題で覚えた「百人一首」と昔から慣れ親しんだ「いろはかるた」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。そこで、まずはこの2つのカルタについての豆知識をご紹介します。
「百人一首」には、同じ音で始まる札が他にはないために最初の一字を聞いただけで下の句がとれてしまうという「決まり字」というのがあるのをご存知ですか。「む・す・め・さ・ほ・せ・つ」がこれにあたり、この一字と下の句とを結び付けて覚えておけば、「競技かるた」さながらの速さで確実に7枚はとれること間違いなしです。
また、「いろはかるた」には、実は天明の頃に作られた「上方いろはかるた」、江戸時代に作られた「江戸いろはかるた」その後に続く「尾張いろはかるた」と3つも種類があったそうです。「い」と言えば「犬も歩けば棒にあたる」が有名ですが、これは「江戸いろはかるた」によるもので、上方では「石の上にも三年」が代表的で、尾張では「一を聞いて十を知る」になっているそうです。これだけを見ても、日本のことわざや格言の多さ、昔の人の賢い智恵に関心してしまいます。
次に、この他の色々なかるたをご紹介します。地方色豊かなかるたと言えば、群馬県の「上毛かるた」が有名です。「伊香保温泉日本の名湯」からはじまり、風土や土地にちなんだ札で構成されています。学校や県内でも大会が盛んで、群馬県民なら、知らない人はいないというくらい定着しているかるたのようです。他にも土佐弁かるた、加賀郷土かるたなど、地域や方言を大切にしよう、後世に伝えていこうとする願いが表れたその土地に根付いたかるたも増えているようです。
このように色々なかるたが作られ、最近もてはやされている背景には、「脳ブーム」の影響や集中力・記憶力を育てたいという意味もありそうですが、「いろはかるた」のように日本のことわざ、古い教えを学ぶ、地域を愛する心を培うなど見直されるべき価値がそこにあるからとも言えるのではないでしょうか。また、子どもが家族や友達と触れ合ったり、かるた遊びを通じて楽しく過ごすという利点もあると思います。
来年のお正月、または3学期のはじめまでに百人一首や色々なカルタをみんなで覚えて、ご家庭や学校でカルタ大会をしてみてはいかがでしょうか。ゲームをしたり、テレビを見ている時には見られない子どもたちの真剣な顔や怒り顔、悔しくて泣き出す顔も見ることができるかもしれません。
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- 名無しさん
- 2007/11/13 12:49:09
「百人一首」は子ども相手でも燃えますね…。坊主めくりも単純ですが、結構好きです。