きょういくじん会議
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指導要領に物申したい貴方へ―パブコメ投稿のススメ
kyoikujin oec
2008/2/29 掲載

 文部科学省のホームページでは、新しい学習指導要領改訂案に対するパブリック・コメント(意見公募手続)を行っています。(3月16日必着)
 そこで、パブリック・コメントの投稿方法を、初めての方にも分かりやすくまとめました。

パブリック・コメントとは

 公的機関が制度等を決定するにあたって、広く一般から意見を募ることを指します。
 国民の声を直接行政に届ける数少ない機会であるこの「パブリック・コメント」。本名や住所・電話番号を記載しなければならないことや、書式が厳格なことから、一般には広く浸透していないのが現状ですが、10年に一度の指導要領改訂にこそ、文部科学省に意見をぶつけてみませんか。

※筆者は過去に数度パブリック・コメントを送付した経験がありますが、個人情報について問題が生じたことはありません。また、個別に問い合わせの電話等がかかってきたこともありません。数名の知人も同様です。

パブリック・コメントの送り方

 ここでは、一番多いケースと思われる「E-mail」での送り方について解説します。
(1)メール送信先
 kyokyo@mext.go.jp
(2)件名
 以下の4つのうち、内容に応じて一つを選んで書きます。これら4つ以外の件名では受理されない可能性があります。

  • 学校教育法施行規則の一部を改正する省令案について
  • 幼稚園教育要領案について
  • 小学校学習指導要領案について
  • 中学校学習指導要領案について

※件名を「学校教育法施行規則の一部を改正する省令案について」にするのは、小中学校の授業時間数の変更についてや、小学校の教育課程に外国語を加えることについて意見を送る場合です。

(3)必要事項の記入
 メールの本文に、必要事項と意見を書きます。添付ファイルは認められていません。必ず本文に書きましょう。

  • 氏名
  • 性別、年齢(団体の場合は不要)
  • 職業(学生の場合は「大学生」など学校段階を表記、団体・法人の場合は「団体」と表記)
  • 住所
  • 電話番号

※不備があると、正式な意見として受理されないこともあるようです。

(4)意見
 文部科学省で公開されている資料を元にして、どの項目についての意見なのかを明記した上で意見を書きます。1つの項目について1メールが原則です。複数の意見を出す場合には、メールも分けます。また、意見文が1000字を超える場合には要旨が必要です。

サンプルメール

 以下に、書式の参考としてのサンプルを掲載します。

件名:小学校学習指導要領案について
本文:
・氏名 木尾 育人
・性別、年齢 男、33歳
・職業 小学校教員
・住所 ○○県○○市○○町○−○−○
・電話番号 ○○○−○○○−○○○○
・意見
 第2章第1節、国語、第2の各学年の〔伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項〕について、「当該学年に配当されている漢字を漸次書き…」となっていますが、「漸次」は削除すべきではないかと考えます。なぜならば…(以下略)

 締め切りまであとわずか。皆さんの意見が日本の教育を変えるかもしれません。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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