日本の小・中学生は、都道府県の名称と位置を正しく認識できていないと以前から懸念されていたが、高校生でも半数以上が宮崎県の場所を正しく認識できていないようだと20日の読売新聞の記事は伝えている。これは、昨年12月から今年2月にかけて実施された日本地理学会の調査報告(PDF)によるものである。
調査によると、都内の高校・大学生(計約1万人)を対象に、日本の10都県を白地図から場所を選ばせるテストを実施したところ、高校生の半数以上、大学生でも3割以上が、宮崎県の位置を間違えたというのだ。
これを受けて日本地理学会は、「小中高校を通じて、地図・地理教育の充実を図り、社会に関心を持つ国民の育成を図ること」を提言している。また、先日発表された学習指導要領改訂案でも、「地図学習」の充実が必要であるとされている。
指導要領における対策
新指導要領の「教育内容に関する主な改善事項」で、地図学習に関連する部分をまとめると、
- ■小学校
- 47都道府県名と位置、世界の主な大陸や海洋、主な国の名称と位置などを調べる学習を新たに加え、自分たちの住む都道府県の位置、世界の中での日本の位置や領土をとらえることができるようにする。
- ■中学校
- 日本の国土の学習全体を通して、地図の読図や作図などの地理的技能を身につけさせることを一層重視する。
- ■高等学校
- 地理の専門的な知識、概念や技能を習得、定着させ、それらを活用できるよう改善を図るなかで、地図を活用した学習を一層重視する。
のように、かなり「地図を使った学習」の重要性が強調されているのがわかる。
指導の方法
しかし現在、小・中学校の授業で地図を使った学習や、都道府県名を覚える学習がされていないのかというと、そうではない。小学校では都道府県名の漢字テストや位置クイズなどを行っている先生が少なくないし、中学校でも白地図学習や地形図を使った地図の読み取り学習の方法が、教師用指導書等に提示されている。
問題は、生徒がそれを暗記し、テスト用紙に書き込んだ後は忘れてしまう…というところにあると感じる。都道府県名を「暗記事項」としないためにも、各都道府県をその特色とともに学習し、「県名や位置を覚える」のではなく、「各都道府県についての理解」を育てることが重要である。
興味を育てる
最近は絵本でも、地図学習をテーマにしたものが多く出版されている。絵本を幼児の学習に使うことには賛否両論あるだろうが、小さい頃からの「興味付け」として用いるには有効だろう。幼児期であれば「暗記」とは違う形で、より自然に地図にふれ、学ぶことができるかもしれない。
「地図を覚える」のではなく、「地図から知る」ように学習できれば、地理はきっと、もっと楽しくなる教科である。
- 高校社会、必修めぐり議論紛糾? 中央教育審議会(2007/9/4)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/news/?id=20070244 - 全都道府県名の暗記が宿題? 変わる小学校社会科(2007/9/22)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/kaigi/?id=20070279
東京出身なのに、栃木、茨城、群馬の位置がめちゃめちゃな人とかいます・・・。
なかなか「覚えよう」って思って覚えても、位置の記憶が必要になることってあまりないから、すぐに忘れてしまうんでしょう。
地方のニュースなどを聞いたときの脳の中はどうなっているんでしょう?
私は知らない地名が出てくると気になってしまいますが。
あなたの他スレでの発言、あまり褒められたものではありませんね。
反省の色がまるで見えませんので、2度とここ利用できなくなったほうが身のためといいましょうかね。
では、通報しますぬ。