きょういくじん会議
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緊急時こそ冷静に―救急車の適正利用を!
kyoikujin
2009/5/21 掲載
CAUL ER / ハイエース 救急車

 新型インフルエンザが国内でも大流行の兆しが見えている今日この頃。インフルエンザでなくても、日々の生活の中において急な発熱や体調不良によって、病院に駆け込むケースがあるかと思います。あるいは、小さなお子さんがいる場合、夜間に慌てて病院を探したりという経験をされた方もいらっしゃるかもしれません。
 そのような緊急の場合、みなさんはどのような方法で病院を探したり、実際に病院に行ったりするでしょうか? 一つの手段として、“救急車”を思い浮かべる方がいらっしゃるかもしれません。その救急車がある理由によって、適正に利用されていない現状が社会問題となっています。

 東京消防庁ホームページ中の記事によると、東京都では46秒に1回救急車が出動している計算になるそうです。もちろん一刻を争う緊急のケースが多くを占めているかと思いますが、中には「タクシー代がもったいないので」「自分で病院を探すのが面倒なので」といった理由から軽症であっても、救急車を呼ぶケースが増えているそうです。一瞬耳を疑いたくなるような理由ですが、これでは本当に緊急を要する場合に、救急車が不足してしまい、助かる命が助からないという最悪の事態を招きかねません。

 では、「救急車を呼ぶべきか?」「自力で病院に行くべきか?」迷ったとき、どうすればよいのでしょうか。そんなときに役立つのが「救急相談センター(#7119)」。救急相談センターは、平成19年6月1日から全国に先がけて東京都で始まった制度で、東京都内のある消防署のホームページでは、

救急車を呼ぶべきか、迷った時や診察してもらえる病院が分からないという場合、医師・看護師・救急隊員経験者が24時間待機し、適切なアドバイスをします。

と紹介されています。

 ほかにも、救急車を呼ぶほど緊急ではないけれど、病院までの交通手段がない時には、年中無休の東京民間救急コールセンターを利用すると便利かもしれません。

東京民間救急コールセンターでは東京消防庁が認定した患者等搬送事業者(民間救急車)やサポートCab(救命講習を修了している運転手が乗務するタクシー)を案内しています。

 今回は、主に東京都の場合についてご紹介しましたが、広域災害救急医療システムの医療機関検索システムを利用すると、日本全国の最寄の病院を検索することができます。

 当たり前のことですが、軽い気持ちで119番に電話するのは予想以上に多くの問題を引き起こします。
 いざという時、不安や痛みで冷静な判断が難しくなることもあるかもしれません。そのような時こそ、このようなシステムを上手に利用して、本当に必要な時にだけ救急車を利用したいものです。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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