19日の毎日新聞の記事によると、マンガ、アニメ、ゲーム、デジタルアートなど日本の作家の作品を集めた「メディア芸術祭」が19日、上海で始まったとのことだ。
同芸術祭では、97年から東京で開催されている、「文化庁メディア芸術祭」で受賞した日本人作家の優秀作品を出展し、「楽しい文化を創造する日本」を紹介するとのこと。
ちなみに、今年度第11回文化庁メディア芸術祭の作品は、10月5日まで募集している。アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門があり、映像やゲーム、遊具、4コママンガなども応募可能だ。高い芸術性と創造性を基準に選考されるとのことで、無論、気安く応募するわけにはいかないだろう。だが、募集規定には年齢制限が見られないため、日本を代表する作家として、スーパー小学生が名乗りを上げるチャンスも開かれていると言えそうだ。
こうした日本のメディア芸術分野は、03年に、アニメーション映画「千と千尋の神隠し」がベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞し、また、04年には、「コンテンツビジネス振興政策」が発表され、「コンテンツ促進法」が成立するなど、近年、内外から最も注目されている分野の一つと言えるだろう。
同政策では、11兆円台で推移している国内の事業規模について、米国の対GDP比5%に対し、日本は2%で国際平均をも下回っていることから、成長の余地があることを指摘。教育に関連する改革目標として、「人材育成の強化」、「新技術の研究開発等の支援、普及」、「教育・啓発の充実」などを挙げている。
今時の子どもたちが、マンガや携帯型ゲーム機に夢中になっている姿に、「我々の子ども時代は…」と嘆かわしく思う向きもあるかもしれない。だが、彼らが一消費者になるのも、次代の担い手として開眼するのも、この新しい分野が、今や国の産業の柱の一つとして期待されていることを、大人たちが認めるところから始まるのかもしれない。
スポーツや音楽のように、子どもたちの才能を見出し育む体制が、一刻も早くメディア芸術の分野に整うことを期待したい。
- 文化庁メディア芸術プラザ
http://plaza.bunka.go.jp/ - 知的財産推進計画2007(PDF)(首相官邸)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/kettei/070531keikaku.pdf - 「メディア・ソフトの制作及び流通の実態」2006年度調査報告書(PDF)(総務省)
http://www.soumu.go.jp/iicp/chousakenkyu/data/research/survey/telecom/2007/2007...
私の頃は親の目を気にしながらゲームしたもんですが、最近は親の目の届かないところで自由にゲームできるから子どもにとってはパラダイスですね。