- 研究主任の仕事大全
- 教師力・仕事術
研究主任の仕事もそろそろ大詰めを迎えていらっしゃるでしょうか。ここであらためて、チームづくりについて考えておきたいと思います。
研究は、チームで取り組む仕事である
これまでの連載でも繰り返し触れてきたことですが、研究主任の仕事の根幹は、
学校の研究に様々な人を巻き込んでいく
ということに尽きます。
公開研究会の運営にせよ、授業検討会にせよ、学校の先生方の対話をファシリテートし、学校をチームに変えていくことができるのが、研究のよさでもあります。研究主任として、「学校をチームにすることができたか」という視点で研究の総括をしていくようにしましょう。
チームで進めるには「チームのよさ」を実感させる
チームで進めるよさを実感してもらうのは、簡単です。「研究授業を一人の負担にしない」ことです。一人に大きな負担をかけるのではなく、「みんなで考えるよさ」のある研究にすることが必要です。
簡単にいえば、「複数人で教材を読む」ことです。授業者として読みを終えていても、他の先生の読みを聞くと「そうした読みもあるのか」「やっぱりそこが肝だな」「その点は気が付かなかったな」ということに必ず気が付くのです。また、読み合わせることで「一人の負担」ではなく、「チームとしての考え」へと高まります。「チームでの授業づくり」を通して全体のレベルアップを図ることができるのです。
また、チームで授業をつくるよさを実感してもらったら、「チームで授業をつくる段取り」まで踏み込むことも大切です。
学校の先生の特徴といえば、なんといっても「忙しさ」です。出勤をしてすぐ授業を開始し、子どもたちを下校させた後には、もう間もなく退勤時間が迫ってくる…。そんな忙しい中で会議などをこなしているわけです。
だからこそ、授業検討会等をしっかりと
行事予定に組み込んでもらう
ことが必要です。ここまでしなければ「チームで授業をつくる」ことは機能しないと心得ることです。
ここまでやって初めて、「チーム学校」として先生方が動いてくださる、と認識しなければなりません。
チーム学校がつくれると、一人一人の先生が授業に目覚め、
「明日の授業をどうしようか」
と、それぞれの工夫を始めていきます。
学校がそうなったとき、「本物の研究集団」へと向かっていくのです。