- まえがき
- 第1章 なぜ,成績が上がらなかったか? 会話形式でわかる『学び合い』テクニック
- 1 成績が上がらない理由が分からない
- 2 少人数では上がりません
- 3 教室の中の子どもを分類しましょう
- 4 教え方を変えても無理です
- コラム 学力を上げようとしない教師,校長
- 第2章 どうやったら向上するか 会話形式でわかる『学び合い』テクニック
- 1 学力とは何か?
- 2 問題の与え方に対応しましょう
- 3 テスト問題を授業前に用意する
- 4 最後の問題まで解答する
- 5 深い理解を要するテストの点数の取り方
- 6 深い理解を得るために何をするべきか?
- 7 深い理解を実現するために
- 8 深い理解に必要な3つのこと
- 9 学力を上げるために校長がするべきこと
- コラム なぜ,当たり前のことをしないのか(その1)
- 第3章 『学び合い』だとなぜ向上するのか? 会話形式でわかる『学び合い』テクニック
- 1 『学び合い』って何?
- 2 何のために点数を上げるのか
- 3 個に応じた指導の実現
- 4 成績上位層がなぜ続けるのか?
- 5 異学年『学び合い』
- 6 『学び合い』で成績が上がらない原因
- コラム なぜ,当たり前のことをしないのか(その2)
- 第4章 「学力向上」の基礎基本
- 1.面接の話
- 2.多くの子ども
- 3.今の授業スタイルが生まれたのはなぜか?
- 4.今から百数十年前
- 5.時代の変化
- 6.新たな子どもの誕生
- 7.理科での大発見の不思議
- 8.劇
- 9.不思議
- 10.そこそこ
- 11.保護者が怖い
- 12.説明責任
- 13.年齢構成
- 14.フタコブラクダ
- 15.タブレット端末は何を引き起こすか
- 16.良い子の反乱
- 17.誇りある人生
- あとがき
まえがき
本書を手にとっていただき,ありがとうございます。そしておめでとうございます。本書を手に取ったのは偶然ではなく,必然です。
なぜですって? それは本書を手に取るということは,あなたが本気になって学力を上げたいと願っている人だからです。そして色々な本を読み,研修も参加するような熱意のある方だからです。そのあなたが色々なことを試しても,上手くいかなかったり,上手くいったと思ってもいつの間にか元に戻ってしまったりしている,そんな苦労をしている方だと思います。だから今まで読んでいた本とはおもむきの違う本書を手に取っているのだと思います。
その直感は正解です。本書は今までの類書では書いてなかった,とても簡単だけど強力な「たった四つのノウハウ」が書いてあります。それさえ分かれば,学力はどんどん上げることが出来ます。
第一は,学力とは何かをハッキリさせるというノウハウです。今まで学力を上げたいと思っていたと思いますが,案外,学力とは何かをハッキリとさせていなかったのではないでしょうか? そして学校で取り組んでいる場合,一人一人が違った学力をイメージしていたのではないでしょうか? それでは学力が上がらないのは当然ですよね。
第二は,問題の与え方・解き方に注意するというノウハウです。子どもは問題の与え方,解き方をちょっと変えただけでチンプンカンプンになるのです。そのため,皆さんの授業で教えたことが正当に結果に結びつかないことがあります。
第三は,何のために学力を向上させるかをハッキリさせるというノウハウです。行政から言われるから,では,やる気になりませんよね。ましてや,そんな理由では子どもは納得しませんよね。教師や子どもがやる気にならなければ学力が上がらないのは当然です。
第四は,子どもと一緒にやるというノウハウです。おそらく一人で悩んで,努力していたのではないでしょうか? 肩の力を抜いて,子どもといっしょにやろうと考えることが大事なのです。子どもたちの顔を思い浮かべれば,頼りになりそうな子ども「も」いますよね。一人で悩みを抱え込むよりは希望が持てると思います。
おそらく,皆さんの頭の中には「?」が浮かんでいると思います。つまり,今まで読まれた数多くの本とは,だいぶ違うことを書いてあるのです。でも,ご安心下さい。難しくありません。本書で書いてあることは,全部,分かってしまえば「な〜んだ」ということです。
さて,選択しましょう。今までに似た本をもう1冊読みますか? それとも今までとは違う4つのノウハウを学びますか?皆さんの答えは決まっていますよね。さあ,始めましょう!
/西川 純
確かにそこまではっきりと学力向上というもののビジョンを持てていないように思った。
まずは学力というものを定義するところから始めないといけないだろう。
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