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いじめ自殺生徒の調査記録を家族に初めて部分開示
kyoikujin
2007/7/21 掲載

 19日の産経新聞によると2005年7月に山口県下関市内の中学校で女子中学生がいじめを苦に校内で首をつって自殺した問題で、18日に山口地方法務局は行政機関個人情報保護法に基づく遺族の請求に応じて、いじめ調査記録の一部を開示したという。調査記録などが遺族に開示されるのは初めてとのこと。

 行政機関個人情報保護法における開示請求は本人による請求が基本となっているが、遺族の心情に配慮し、今回の決定となった模様。
 2004年には埼玉県蕨市の遺族が公文書の公開請求をし、自殺の原因が「不明」とされたA4サイズ1枚の事故報告書が提示され、「公開に厚い壁」と各誌で報じられた。
 2007年1月には北海道教職員組合が、道教育委員会が実施したいじめ調査アンケートに回答しないように指示したと報道され、物議をかもしたことは記憶に新しい。

 多くの教員が、現場においていじめ防止や早期発見に尽力している中で、過去を遡ることも予防の糸口の一つとなるはず。法の枠組みを超えた今回の対応は一歩前進と言えるものと評価されているが、残された課題はまだ多い。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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