きょういくじん会議
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「はやぶさ」帰還まで1年―これからの日本の宇宙事業
kyoikujin oec
2009/6/16 掲載
宇宙開発の50年 スプートニクからはやぶさまで (朝日選書 828)

 11日に月周回衛星「かぐや」が使命を終え、月面落下したというニュースは記憶に新しいですが、来年の6月には小惑星イトカワのサンプルを持った探査機「はやぶさ」の帰還が予定されています。ナショナルジオグラフィックの12日の記事によると、JAXAは「はやぶさ」の地球突入を利用し、小惑星の衝突シミュレーションを行うと発表したということです。

「はやぶさ」の貢献

 「はやぶさ」が小惑星イトカワのサンプルを無事に回収できていた場合、史上初の快挙を成し遂げることになります。「はやぶさ」は重力の少ない小惑星への着陸やサンプル採取、イオンエンジンによる超長期航行などが世界中の注目を集め、アメリカの学術雑誌「Science」でも異例の特集が組まれたほどでした。
 今回の「はやぶさ」の地球突入時のシミュレーションにより、小惑星衝突についての有用なデータをさらに収集できることが予想されています。

宇宙に羽ばたく日本の宇宙飛行士たち

 日本の宇宙飛行士たちの活躍も注目すべきところです。先日の記事でもお伝えしたように、現在、若田飛行士が国際宇宙ステーションに滞在し、今月末に帰還予定です。また今年の12月からは、野口飛行士が6ヶ月の長期滞在を予定しています。そして、2010年3月には山崎飛行士が日本人女性2人目の宇宙飛行士として、スペースシャトルの最後の打ち上げに搭乗し、国際宇宙ステーションの完成に携わる予定です。予定通りに進めば、このとき、宇宙に二人の日本人が同時に滞在することになります。

金星、そして水星へ

 惑星探査では、2010年に「Planet-C」による金星の大気の探査が予定されており、また、日欧の共同事業「BepiColombo(ベピコロンボ)」による水星探査プロジェクトも進行中で、こちらは2014年の打ち上げを予定しているとのことです。また、はやぶさプロジェクトのホームページでは「はやぶさ2」の実現の協力を呼びかける記事も掲載されています。

 今後ますますの発展を予感させる日本の宇宙事業。
 現在の理科少年・理科少女が、これらのプロジェクトに携る日も近いかもしれません。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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