現代教育科学 2005年11月号
授業の腕を磨く「上達論」を問う

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現代教育科学 2005年11月号授業の腕を磨く「上達論」を問う

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2005年10月6日
対象:
小・中
仕様:
A5判 116頁
状態:
絶版
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目次

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特集 授業の腕を磨く「上達論」を問う
提言・名人が語る授業上達のコツ
授業技量向上のスピードはTOSS技量検定で「ロケット」なみの速さになった
向山 洋一
経験は「意図的」に積み、「整理」を加える
野口 芳宏
いかに具体的なめあてを持てるか
有田 和正
スキルアップを続けている教師へのエール
大森 修
実践を記録して分析していく
根本 正雄
教育技術法則化運動が提起した「上達論」
法則化運動の「上達論」の特質
安彦 忠彦
求められる教職の上達論
明石 要一
日本の授業論を変革した―国語教育も変革せよ―
市毛 勝雄
「上達論」をふまえた授業の腕を磨く私の修業
TOSS授業技量検定で腕を磨く
小林 幸雄
上達を保証する授業の仕方・その四つの原則
谷 和樹
修業内容の重点化と模擬授業や技量検定への挑戦
板倉 弘幸
読む・書く・修正し続ける
伊藤 雅亮
国語科で求められている「授業力」を再考する
左近 妙子
「授業の腕をあげる法則」を読んでの感想
一番の緊張場面でも、使えるのが技である
畑屋 好之
何度読んでも、新しい発見がある
勇 和代
二十一世紀でも教師必読の名著
千葉 幹雄
現場の描写で語るTOSSの原点
桜木 泰自
TOSS授業技量ライセンスに参加せよ
川神 正輝
「教師の仕事」にゆきづまった時・先輩からの助言
あきらめず、でも自分一人でかかえこまない
石川 裕美
幸せ、不幸せを決めるのは他人ではない
甲本 卓司
仕事は「何とかなるもの」である
新牧 賢三郎
TOSS授業技量検定の世界に身を置けばゆきづまらない
高橋 正和
向山先生の本を読め。そして、サークルで学べ!
長野 藤夫
教育ニュース・ズームアップ
1)増える「指導力不足教員」 2)学級編制の弾力化打ち出す 3)資料・専門家会議中間報告
安達 拓二
「授業批評の力」を鍛える (第8回)
体験の経験化
齋藤 勉
授業を変える学習集団づくり (第8回)
「学びの共同体」論と学習集団
柴田 義松
校長が学校を変える (第8回)
一年生プロジェクトが始動する
大森 修
TOSS授業技量検定受検のドラマ (第8回)
島根で二度検定を仕掛けた川神正輝・その2
吉川 廣二
続・TOSS授業技量の検定 (第8回)
若い教師がTOSS技量検定に殺到する理由
向山 洋一
なぜ検定外・算数教科書を創ったか (第8回)
発展する教育課程(上)
横地 清
編集後記
江部 満樋口 雅子

■編集後記

◯…日本教育方法学会の発起人のおひとりである故佐藤正夫氏(広島大)は、戦前は教育方法学とか教授学とかといった学問は存在しなかったと言明し、それは「終戦までの国民教育が国の法規や国定教科書によって厳格に規定されていて、カリキュラムや指導法などの問題には、ほとんど目がむけられていなかった」と証言していました。(日本教育方法学会・三〇周年特集号)

◯…では戦後はどうなのでしょうか。向山洋一氏の『授業の腕をあげる法則』が登場するまで、授業の腕をあげる上達論は皆無であったと言えるようです。広岡亮蔵氏が「教育の事実、実践、検証に立脚して、教育方法論を構築していくこと」を提唱されていましたが、教育方法学の構築は未完の状態でした。

◯…「授業力アップ」シリーズを編集された大森修氏は「授業力アップが急務だ」として、次のように訴えています。「授業力不足教員の再研修制度が本格的に始まった。人事考課制度も目前である。授業をする力は何で見るのか。向山洋一氏がいう、授業の原理・原則十ヵ条を踏まえた授業ができるかどうかである。さらに特別支援教育。そのためには授業の原理・原則十ヵ条プラス個別対応の技術がなければならない」と。

◯…さらに画期的な出来事として「教師の授業力検定」を取り上げています。問題は、授業力検定に耐えるだけの授業力をどのようにしたら身につけることが出来るのか、ということでしょう。向山氏が著書で示されたように「定石を身につけて技量を高める」という上達の法則が今こそ必要ではないでしょうか。

〈江部 満〉

◯…追伸―小さなコトですが、私は、小児神経科医(大人なら、神経内科医)です。小児精神科医(大人なら、精神科医)ではないんです。まぁ、教育界からみたら、同じかもしれません。 横山浩之

この欄への御本人からのリアクションです。何もないのもサビシイけど、誤認識をやんわり指摘されるのもキツイ!

たしかに精神科より神経科の方が何となくソフトなイメージだから、そういういい換え横行の一種だぐらいの認識が底流にあったので間違えました。ハイ!!

ところでフランクという行動科学者の「オデッセウスの鎖」という本には、いつも合理的な考え方が問題を解決するのではなく、時には非合理的な怒りが問題を解決するのだと紹介されています。

この説を援用すると、「いい換えって怒りを沈静化するニュー装置」って気も―。精神科と神経科の違いを素人にもわかるよう教えてください、横山Dr.

〈樋口雅子〉

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