現代教育科学 2007年10月号
「規律ある教室」づくりへの第一歩

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現代教育科学 2007年10月号「規律ある教室」づくりへの第一歩

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2007年9月6日
対象:
小・中
仕様:
A5判 116頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「規律ある教室」づくりへの第一歩
提言・「規律ある教室」づくりをどう進めるか
規律ある教室の構築を目指して―質の高い授業を通じて子どもの規範意識を高める―
山極 隆
ケアリングを行う
齋藤 勉
「規律はよいもの」としてモデルを示すこと
安彦 忠彦
学習規律の主人公は子どもたち
豊田 ひさき
ヒドゥン・カリキュラムと「規律ある教室」の接点
長尾 彰夫
学級づくりを通して「規律ある教室」を創る
規律ある教室は、楽しい授業からつくっていく
甲本 卓司
「はいっ」と動かないで見ることが基本
岩下 修
全力で「黄金の三日間」の学級づくり・授業づくりをせよ!
漆山 仁志
先手を打つ 仕組みを作る
大鐘 雅勝
あるべき姿にスポットを当て、励まし続ける
向井 ひとみ
第一歩は最初に作るシステム
西邑 裕子
「決まりを守る」ことの意義・大切さを教える
小学一年生だからこそ、学級の規律を丁寧に教え込む
勇 和代
意義や大切さの中身だけでなく、その教え方や語り方の工夫も学級変容の要因になる
板倉 弘幸
「社会的規範」をどう教えるか
「利他の精神」を教え、よい行動を取り立ててほめる
岡田 健治
担任道徳でよりよい生き方を教える
井関 和代
「道徳の時間」を心に響く授業に変える
実践活動は先にして、道徳の授業は後にせよ
柏木 英樹
教師のパフォーマンスと子どもの「聴解力」
山中 伸之
一朝一夕で変えることはできない
長野 藤夫
「文化活動」を通して心を豊かにする
目標のない低迷した活動が、規律のない行動を生む
高橋 正和
多様な自己表現の場を設定する
門島 伸佳
古典や偉人伝など読書活動を充実させる
『中学生のための暗唱詩文集』で、「規律ある教室」をつくる
井上 好文
読書の学びを、論理的に表現させる指導
石田 寛明
人権教育時代の同和教育の実践 (第7回)
人権教育としてのキャリア教育の創造
桂 正孝
〜その視点と当面の課題〜
教育再生に向けて (第7回)
授業時数十パーセント増で学力は向上するか
大森 修
論理的思考力の鍛え方 (第7回)
キーワード表が論理的思考の基礎
市毛 勝雄
人間力を育てる理科教育 (第7回)
世界基準の「地球科学」は、日本の小理学習指導要領にはほとんど含まれていない
武村 重和
TOSS授業技量検定の成果 (第19回)
子育て最中の女教師の技量検定受検
向山 洋一
教育行政をめぐる論争と問題点 (第7回)
公教育費の負担原則と現実をめぐる対立
若井 彌一
編集後記
江部 満樋口 雅子

■編集後記

○…教育再生会議第一次報告には「学校を再生し、安心して学べる規律ある教室にする」ことを提言し、次のように説明しています。学校は、安心して学べる楽しい場所でなければなりません。しかし、深刻ないじめや暴力、少年犯罪など昨今の状況は、学校の安全性すら揺るがしかねず、特に、一部の学校の荒廃に対しては早急の対策が求められます。教室の規律保持など、学校内で起こっていることについて、学校は責任をもって対応し、教育関係者は、「事なかれ主義」に陥ることなく、厳しさと深い愛情を持って取り組むことが必要です。

○…そのためには、(1)いじめと校内暴力を絶対に許さない学校をめざし、いじめられている子どもを全力で守る、(2)いじめている子どもや暴力を振るう子どもには厳しく対処、その行為の愚かさを認識させる、(3)暴力など反社会的行動を繰り返す子どもに対する毅然たる指導、静かに学習できる環境の構築、などを提言しています。

○…学校は子どもの学習権を保障するために、公教育制度として組織されているわけですが、「規律ある教室」を構築することを求められて当然と言えるでしょう。しかし、こうした声を「管理主義教育」だとして批判が出てきます。管理主義は取り締まり主義と事務主義という二つの特徴を持つと指摘した研究者がいましたが、学校が組織体である以上、管理を否定することはできないでしょう。

○…最近は「学校像としての規範的組織」は強制的組織としての特色を持っているのではないかとする批判も出ています。そのため学校の規範を自分のこととして遵守しようとするよりも規範に反抗する子どもたちが増えているという指摘もあります。しかし、規範的組織としての学校の形成は不可欠の条件ではないでしょうか。

(江部 満)

○…「教育再生会議の意見は、いったいどれだけの調査を踏まえての発言なのか」と若い人がいっている、とNHKテレビで解説委員が伝えていました。

 もちろん内閣府での調査などそれなりになされているのだとは思いますが、やはり何といっても「子どもの実態がどうなっているのか」その実像をつかむことができないできたツケは大きいと思います。

 全国的な学力テストはそういう意味でも当たり前のことを実施したに過ぎないのに某市のように、参加しないことを本にしてアピールするなどという珍現象を称賛するメディアまでありました。

 新指導要領は「脱・ゆとり路線」のようですが「詰込み教育の弊害」を、煽った時の記事で自己批判して欲しいものです。

 もちろん日教組のあの「学テ反対闘争」もしっかり総括してみたい大きなテーマです。あれって結局、教師の腕を団結の力≠ナダメにしたのでは…と予測しているのですが…。

 それにしても国際的な学力調査への参加は誰も反対しないのはナゼだ!

(樋口雅子)

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