現代教育科学 2009年3月号
何が「教育新時代か」―「白書」の検討

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現代教育科学 2009年3月号何が「教育新時代か」―「白書」の検討

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2009年2月9日
対象:
小・中
仕様:
A5判 115頁
状態:
絶版
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目次

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特集 何が「教育新時代」か―「白書」の検討
提言・何が「教育新時代」か―文科省「白書」の検討
「公意識」抜きの「教育新時代」でよいのか
貝塚 茂樹
教育新時代を切り拓く
山極 隆
判断力が授業を革新する
岩田 一彦
全国学力・学習状況調査の自校データを活かした学力向上
田中 博之
ポスト・グローバル化時代における「ポスト・生きる力」の教育理念構想を
吉永 潤
学校と家庭、地域の連携が課題である
江間 史明
新学習指導要領で「確かな学力」は向上するか
学力向上に必要なものは?―向上主義学力観とその方策―
池野 範男
言語知識・技術と学習意欲に支えられた言語活動の充実
鶴田 清司
「習得」と「活用」の一元的把握に基づく学習指導の必要性
藤井 千春
「自ら学び自ら考える授業」の創造が鍵
池野 正晴
指導力の復権が、救世主になる
甲本 卓司
「豊かな心」の育成―道徳教育で向上するか
道徳教育の充実
齋藤 勉
授業の「明快化、絶対化、単純化」を
野口 芳宏
理念に裏打ちされた道徳教育
長野 藤夫
「伝統や文化」の教育―教科教育の実践課題
不変と変化の価値を見極める力を育てる
花田 修一
「伝統」を教育するとは
平野 久美子
「伝統や文化」の本質究明と国語科教育の実践課題〜「伝統的な言語文化に慣れ親しむ」指導法研究〜―指導内容の系統化・作品の収集整理・研究法の開発―
瀬川 榮志
「特別支援教育」の改善―校内支援体制の整備
特別支援教育の未整備を露呈している「白書」
大森 修
自信をもって指導できる体制づくり
根本 正雄
人的な条件整備が課題
向山 行雄
「教員免許更新制」で優秀な教員が育つか
更新制の実施で実現したい大学と学校との結合と統一
山下 政俊
TOSSサークルに匹敵する講習が必要
吉川 廣二
知っているのと知らないのとでは教師の行為が全く違ってしまう。期待は大いにもてる
水野 正司
教育再生への課題―現場の問題点 (第12回)
若き教師への職員室でのパワハラ―かくして若き教師は病んでいく
向山 洋一
教師の「道徳教育実践力」を育てる (第12回)
どのように研修を進めるか(2)
荒木 紀幸
新学習指導要領をどう解釈するか (第12回)
新学習指導要領の今後:具体化と方向性
安彦 忠彦
免許更新制の課題 (第12回)
最後の課題は教師が握る
長尾 彰夫
戦後教育は終わった (第12回)
日本人の自覚を説いた「期待される人間像」
菱村 幸彦
「教師力」とは何か (第12回)
学校教師に求められるもの―不断の自省・努力の目標として
梶田 叡一
編集後記
江部 満樋口 雅子

編集後記

○…このほど、平成一九年度の「文部科学白書」が発表されました。表紙のタイトルには、「教育基本法改正を踏まえた教育改革の推進/『教育新時代』を拓く初等中等教育改革」とありました。「教育改革の推進」の項目では、(1)確かな学力の向上(学習指導要領の改訂、全国学力・学習状況調査の実施)、(2)豊かな心の育成(いじめ問題への対応、道徳教育、体験活動の推進)、(3)優秀な教員の確保(教員免許更新制度の円滑な実施、指導が不適切な教員に対する人事管理システムの厳格化)、(4)教育委員会及び学校の組織運営体制の強化(教育委員会の充実、副校長等の学校における新しい職の設置、安全・安心な教育環境の実現)、(5)大学教育の強化、(6)家庭・地域の教育力の向上、(7)教育費負担の軽減、などが挙げられていました。

○…「教育新時代」を拓く教育改革の第一に「確かな学力をはぐくむ」を挙げ、全国学力調査の実施から「我が国の子どもたちの学力、学習状況」を解説しています。そのための取り組みの充実として、(1)学力向上アクションプラン、(2)教育の質を確保するための条件整備を強調しています。つづいて「豊かな心と健やかな体をはぐくむ」では、子どもたちの心の現状と体力の現状を紹介し、「豊かな心と規範意識の育成を目指した取り組み」を挙げています。

○…改正教育基本法において、公共の精神、生命や自然を尊重する態度、伝統や文化を尊重し、我が国と郷土を愛するとともに、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うことなどが、教育の目標として新たに規定されたことを踏まえて、学習指導要領が改訂されたことが、「教育新時代」を拓くとされたのでしょうか。本号は文科省の「教育白書」の検討を通して課題の解明を試みたいとする特集です。

(江部 満)

○…「目がよく動く、頭のいい人」とよく言います。たしかに、M先生、Y先生と指折り数えてみると、こういう経験則はあたっているなーと思うことが多いようです。

 先般、初対面の中学の先生が、(左右によく動く方で、頭の回転がいいのだなと偏見?をもってお話を聞いていたせいもあるのでしょう)「最近、とみに中学生の沈黙≠ェ増えている」と嘆いておられたのが気になりました。

 そういえば、時々頼まれる、司会などでも、ここで笑いが取れる≠ニ思ったところで、うんともすんとも…。

 たしかに、何のリアクションもない生徒を相手にするのは苦痛でしょうね。

 もっとも、出版でも、どこがいいのか、悪いのか?何のリアクションもなく〜が普通のようで。どこに対しても、誰に対しても何にも期待していないーということでしょうか。

(樋口雅子)

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