国語教育 2002年10月号
「発表学習」で表現力を伸ばす試み

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国語教育 2002年10月号「発表学習」で表現力を伸ばす試み

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ジャンル:
国語
刊行:
2002年9月
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「発表学習」で表現力を伸ばす試み
提言・「発表学習」で表現力を伸ばす
国語学力(表現力)を保証する一方法―「教室の主人公は学習者」を貫いて―
中西 一弘
なぜ、「発表学習」なのか
小森 茂
発表を知の共同構築の契機とするために
村松 賢一
「発表学習」は論理的思考力の表現学習である
市毛 勝雄
「発表学習」は受信型から発信型の授業をめざす
低学年段階の試み―どこに重点を置くか
「音読・視写・口頭作文」に重点を
国府田 祐子
中学年段階の試み―どこに重点を置くか
発信型の授業への転換の手段として
光野 公司郎
高学年段階の試み―どこに重点を置くか
柳谷 直明
中学校段階の試み―どこに重点を置くか
「こどもの詩」の鑑賞発表を中心に
村上 正子
音読を生かした「発表学習」の試み
小学校/中心をおさえることで、読みを強化する
川野 靖幸
小学校/読みの工夫を発表する
櫻澤 修司
小学校/音読交流で発表力・表現力を高める
吉本 清久
中学校/共に評価しあう群読の授業「春に」
栗原 裕一
中学校/短歌創作における音読発表の試み
川上 陽一
説明文教材を生かした「発表学習」の試み
小学校/発表学習は個別評定と組み合わせて効果を発揮する
内村 博幸
小学校/発表学習で論理的表現力を育てる
中村 ひろみ
小学校/“よく読み、思考し、調べる”のディベート的討論の試み
秋山 欣彦
小学校/向山型要約指導で発表力をつける
太田 恵子
中学校/学習主体が生きる発表場面の創造
池田 圭伊子
中学校/「総合的な学習の時間」との関連を図り表現力を高める
田中 和人
中学校/友達の工夫を評価し、発表する学習
大野 喜美恵
物語・小説教材を生かした「発表学習」の試み
小学校/発表の後に二重の評価をする
浅野 秀之
小学校/「問題づくり」から討論の授業へ
漆山 仁志
小学校/音読劇発表を位置づけた学習
宮崎 康昭
小学校/発表することに意義ある学習を―5年生「多読からブックトークへ」
吉野 和宏
中学校/ユーモアの理解と発表学習
品川 正
中学校/受信型から発信型の授業へ―四領域の活動を一つに結びつけた「発表学習」試み
西 和恵
中学校/「発表学習」を支えるもの
南 隆人
参加型板書で集団思考を育てる (第7回)
勇 眞
総合的学習を国語学習で支える (第19回)
わたしたちの生きる地球
日向 みさこ
書評
『熱中する授業は「授業の原則」に貫かれている』(向山洋一著)
安彦 忠彦
『読みの力を確実につける』(神戸落ち研・深沢英雄編著)
佐藤 洋一
国語教育人物誌 (第139回)
徳島県
余郷 裕次
香川県
佐藤 明宏
愛媛県
三浦 和尚
高知県
北 吉郎
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第55回)
基礎教科の基礎・基本と特性を明確にし「生きて働く学力」を高める
瀬川 榮志
国語教育時評 (第19回)
二十一世紀の説明文教育をどうするか
市毛 勝雄
到達度を見る絶対評価の問題づくり・小学校 (第7回)
絶対評価を見えるようにする(3)
須田 実
到達度を見る絶対評価の問題づくり・中学校 (第7回)
「スキル学力観」に立ってみることが必要である―書くこと(3)
堀 裕嗣
「漢字文化の授業」がなぜ必要か (第7回)
上海市実験小学校の研究報告に日本の付属小はどう答えるか
向山 洋一
国語の基礎学力とは何か―言語技術教育の視点から考える (第7回)
国語学力の指標として読書量
鶴田 清司
絶対評価で変わる国語の授業 (第7回)
問答による評価
益地 憲一
メディア教育の実践課題 (第7回)
メディア教育のカリキュラム
中村 敦雄
編集後記
江部 満

編集後記

国語科のイメージはどうしても理解中心になるとベテラン教師は言います。特に受信型から発信型に授業を転換するには、理解よりも表現が大切であるとの決断をすることが全ての国語科教師に必要だとも言います。「話し言葉」重視の今回の新学習指導要領もその一環だと言えるようです。早くから「発信型」授業を提唱されている市毛勝雄氏は低学年のうちから「口頭作文を数多く、発表させる機会を作る」ことが、発信型授業の出発であると言明されています。さらに市毛氏は強調しています。これまで「発信」というと、作文や音声言語で行う活動だという意識があったが、これからは「読み」の授業でも「発信」の力を育成しようと呼びかけています。それは言葉や文字による自己表現力・説明能力を身につけることでもあると主張されています。発信型の授業は「児童・生徒に論理的表現力を身につけること」を目標としているのだと市毛氏は繰り返し強調されているのです。早くから「発表学習」を提唱されてきた中西一弘氏は「国語の時間の一時間一時間において、生きて働く言葉の力を教室の全員に、一人のもれなく育成している授業形態にしていく必要がある」と主張されています。中西氏は「音読だけでも発表学習はできる」と言います。反復熟読した後は、教材文の全体でなく、各自の興味ある部分を音読させ、その読み方の工夫について、なぜそこを選んだのかなど発表させることが出来るというわけです。読書中心の受け身の授業から、学習したことを他に働きかける話し言葉による「発表」を含めた授業へどう転換させるかを考える特集です。

(江部 満)

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