- 特集 国語力をつけるワークシートの開発
- 提言・国語力をつけるワークシート作成の要点
- ワークシートの開発で学力向上―いきいきとワークする過程で基礎・基本を定着する―
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- 評価の目標を決めてからワークを作る
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- 読む力を確かにするワークシートの開発
- 学年別『確かな国語学力を育てるマスターカード』開発
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- スモールステップを自分で進めるために
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- 言語技術をワークシート化する
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- 授業創造の力強いアイテムとして
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- ワークシートで授業をつくる
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- 書く力を確かにするワークシートの開発
- 情報収集・選択の基礎・基本を―「人にやさしいものを紹介しよう(小四)―
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- 説明文の構成を手本にした作文指導
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- 論理的な作文言語技術を教える
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- 論理の「型」と書き方のワークシート
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- 話す聞く力を確かにするワークシートの開発
- ステップアップ学習で確実に力をつける
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- 心が通い合う話し手と聞き手をめざして
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- 純絵本で“語り聞かせ”を楽しむ
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- 「話す・聞く・交流」の到達目標を明確に
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- 振り返るためのワークシート
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- 小特集 国語の学テ結果を生かす授業づくり―日本言語技術教育学会・名古屋支部大会から―
- 「教員評価」を見通した実践的授業研究
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- 「伝え合う力」を育てる教室づくり (第15回)
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- 「読書に親しむ」授業づくり (第15回)
- 朝読書で、読書好きの子どもを育てる
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- 書評
- 『基礎学力を高める音読・朗読・暗唱ステップワーク』(瀬川榮志監修)
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- 『〈学習用語のカテゴリー化〉で〈国語学力〉を育てる』(柳谷直明著)
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- 国語教育人物誌 (第159回)
- 青森県
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- 岩手県
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- 山形県
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- 秋田県
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- 現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第75回)
- 一人一人の子供が個性を発揮し、自己実現を目指す教育
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- 国語教育時評
- 「話すこと聞くこと」指導と「音声言語」指導は同じことなのか
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- 声の復権と国語教育の活性化 (第3回)
- 聞き書きの授業開発―フィールドワーク導入の試み―
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- 読書指導の改革 (第3回)
- 方法としての模倣(その一)
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- 検定外・言語技術教科書の構想 (第3回)
- 検定外・言語技術教科書のための「言語技術教育要領」(2)
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- 学力調査をふまえた国語科授業の改革―小学校を中心に (第3回)
- 学び手の「see」が具体化される国語科授業へ「A話すこと・聞くこと」の領域の場合−その2
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- 学力調査をふまえた国語科授業の改革―中学校を中心に (第3回)
- 話す力・聞く力は向上したか(1)
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- 国語科授業力をどう身につけるか (第3回)
- 国語科授業者の願望―書写力の習得と活用―
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- 編集後記
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編集後記
昨年末に出された文化審議会国語分科会の審議報告案は、幾つかの注目すべき提言が見られます。まず第一に、国語教育を中核に据えた学校教育を提言し、特に小学校段階は国語力向上が重要であり、「読む・書く」の繰り返し練習により国語の知識を確実に身に付けさせることが何よりも大切。そのためには現行の授業時間の大幅増も必要。第二は、情緒力、論理的思考力、思考そのものを支えている語彙力の育成の重視。第三に、指導の重点は「読む・書く」にあり、その徹底を図ることが重要。さらに、国語力のとらえ方について「これからの時代に求められる国語力」として、二つの構造を示しています。第一は、考える力、感じる力、想像する力、表現する力から成る言語を中心とした情報を処理・操作する領域。第二は、第一の諸能力の基盤となる考える力や表す力などを支え、その基盤となる「国語の知識」や「教養・価値観・感性等」の領域。すでに学習指導要領の一部改訂が告示され、指導要領の範囲を超えた「発展的な内容」を教えても構わない子どもの理解度に合わせた指導をより進めることなど強調する記述を追加しています。これは「教える量を減らした改訂の指導要領は学力低下を招く」との批判に対する制度上の手当てといえるものです。こうした背景を基に、国語力を確かにするための「ワークシート」の開発が浮上しています。学習を個別化し、一人ひとりの力を伸ばしていくものとしての「ワークシート」の開発が期待されているわけです。本号はそのための現場からの提案です。
(江部 満)
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- 明治図書