- 特集 国語力を高める読み方指導の開発
- 提言・読み方指導の現状と問題点
- 「読むこと」指導の再検証を
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- 「不易」と「流行」とのバランスを
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- 読む楽しみ(快楽)を力に、みんなで読む
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- リゾームとしての読み方指導
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- 学習者の側から「生きて働く読み方指導」を開拓する
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- 戦後の教育論争に見る問題点
- 三読法と一読総合法
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- 分析批評による文学の授業
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- 読者論による読み
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- 説明的文章の読み方指導の開発―小学校
- 五〇字以内の全文要約に挑戦する
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- 文章に即して読み、表現に生かす
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- 基礎的な論理的文章の読み方指導
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- 文章構成を簡素化して教える
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- 説明的文章の読み方指導の開発―中学校
- リライト教材で「構成・段落・キーワード」の指導を
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- 説明文の「読み方」を応用して、他の情報を読み解く
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- 身近な広告や記事を批判的に読む
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- 中学入試答案の分析から示唆を得る
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- 文学的文章の読み方指導の開発―小学校
- 『ごんぎつね』を「発信型」で授業する
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- 「正しく」「深く」読む力を鍛える
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- 読み方の原則を教える「6技術」
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- 「追究スタイル」を身に付けさせよう
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- 文学的文章の読み方指導の開発―中学校
- 文学に親しむ素地を作る読み方指導
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- 「新聞」づくりで読み方を広げる
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- PISA型読解力と『ウミガメと少年』の教材価値
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- いつもこの基本技から
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- 「伝え合う力」を育てる教室づくり (第38回)
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- 「読書に親しむ」授業づくり (第38回)
- 説明文を読み込む指導から
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- 書評
- 『検定外・力がつく日本言語技術教科書』(小一〜三年)
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- 『検定外・力がつく日本言語技術教科書』(小四〜六年)
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- 国語教育人物誌 (第182回)
- 徳島県
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- 香川県
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- 愛媛県
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- 高知県
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- 国語教育時評 (第2回)
- 読み方指導は、どの段階まで可能なのか
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- 現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第98回)
- 自然環境を生かした言語教育
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- 検定外・日本言語技術教科書の実践と考察 (第2回)
- 「書く」と「読む」の授業
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- 漢字文化の授業 (第2回)
- 新出漢字の「指導」を授業時間内に行わず「宿題」にしている教師の罪
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- 音読・朗読の復権 (第2回)
- 教師の朗読と範読
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- 活動主義授業の批判 (第2回)
- 「活動主義授業」の判定―経験則による四基準―
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- 読解力低下の問題を考える (第2回)
- OECD国際学習到達度調査の結果をどう見るか(その1)―「読解力の低下」は真実か―
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- 編集後記
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編集後記
○…PISA調査における「読解力」の定義は「自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、効果的に社会に参加するために、書かれたテキストを理解し、利用し、熟考する能力」というものでした。これに対し文科省の西辻正副調査官は「わが国において読解という言葉が、従来教科国語の読むこと≠フ指導事項の一部を指すものとして用いられてきた経緯がある。そこでまず押さえておくべきことは、PISA調査における読解力と従来、教科国語で用いられてきた読解力≠ニはまったく異なるものである」と解説されています。(『中等教育資料』十月号)
○…結論として、今回の「読解力」の向上という時、決して旧来の教科国語における「読解」に戻るものではない、と強調されていました。そのためには、一人ひとりの先生がなぜ「読解力」の育成が必要なのか、なぜ学校教育活動の中で行うかについて、十分に理解を深めていただきたいとまで提言されています。
○…かって相澤秀夫氏は『新しい読み方指導の開発と展開』という編著の中で、市毛勝雄氏の「これからの国語科の時間の多くは説明文の表現指導に当てる必要がある」という提言を支持し、「生徒の読みの意欲を喚起し、確かな読みの技能を身につけさせる方法」の開発を呼びかけていました。
○…また、国語教師自身にも、読みの方法としての「読み方」を指導するという意識が希薄であると警告されています。「情報化に対応した読み方はどのようなものか、主体的な読みの態度を育成する読み方は何か、生涯学習時代に生きて働く読み方は何か」などを提言されています。
○…本号は、これからの読み方指導の在り方を問う特集です。
(江部 満)
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- 明治図書