- 特集 「説明力」を育てる授業の工夫
- 提言・なぜ今「説明力」を育てる必要があるか
- なぜ今「説明力」を育てる必要があるのか
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- 説明力は常に必要、今特に必要
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- 国語科の成果と積年の課題とは何か
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- 学習者の表現を構成する多様な論理
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- 自己・他者と向き合う力としての「説明力」
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- 論理的に説明させたい―説明に説得力があるか
- 「説明力」は、コミュニケーション能力の一部である
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- 「説明力」を付けるだけの教材に力がない まず、基本型を説明文で示すことだ
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- 発表会の成功は論理的な発表原稿が決め手
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- 「説明力」を育てる小学校下学年授業のコツ
- 自分の経験をキーワードで名づける学習をくりかえす
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- 教科書の説明書をもとに、説明書を書かせる
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- 勝手気儘の「不安定」な授業を改めよ
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- 情報を論理的に発信する力を
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- 「説明力」を育てる小学校上学年授業のコツ
- 毎日発信させスピーチで確認する
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- 討論の授業を創ることで説明力を育てる
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- 言葉と体験を重視する授業づくりを
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- 論理的思考力をマッピングで獲得
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- 「説明力」を育てる中学生授業のコツ
- 説明のカテゴリーを明確にして調査報告する
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- 意見の形成と拡充のための工夫
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- 三つの「ポイント」を明確にする
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- 「音読・キーワード・構成」の三点を意識する
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- 説明の「型」を教え、駆使させる
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- PISA型読解力から示唆された「説明力」とは
- 自分の考えを明確にし、わかりやすく伝える力が必要である
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- 判断・根拠・理由という型による説明で書くことを継続する
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- 様々な資料を提示し、解釈させ、トピックセンテンスを作らせる
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- 「伝え合う力」を育てる教室づくり (第53回)
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- 「読書に親しむ」授業づくり (第53回)
- 本、大好き!意図的計画的に読書へと誘う
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- 書評
- 『思考力育成への方略〈増補新版〉』(井上尚美著)
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- 『授業批評の力を鍛える』(齋藤勉著)
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- 国語教育人物誌 (第197回)
- 徳島県
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- 香川県
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- 愛媛県
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- 高知県
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- 国語教育時評
- 「自分史」を読んでくれる他人は居るのか
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- 現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第113回)
- 聖人の遺訓を根底に新世紀を拓く学校教育を創造
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- 検定外・日本言語技術教科書の実践と考察 (第17回)
- 記録としての「日記」の書き方
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- 読解力向上のための実践提案 (第5回)
- 詩の主題をどう把握させるか
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- 読書意欲を高める多読のすすめ (第5回)
- 戦争の悲劇を正しく継承していこう
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- 国際的なコミュニケーションをどう取り入れるか (第5回)
- PISA調査に対応するための国際的なコミュニケーションの授業
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- これからの国語科教育 (第5回)
- 「国語力の育成」重視―中教審の検討の推移3―
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- 編集後記
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編集後記
〇…国語学力の育成で今やPISA型読解力をどう育てるかが、現場での大きな課題となっているようです。文科省も「読解力向上に関する指導資料」を公表し、PISA調査の結果分析と改善の方向を示しています。
〇…改善の具体的方向として、第一にテキストを理解し評価しながら読む力を高めること、第二にテキストに基づいて自分の考えを書く力を高めること、第三に様々な文章や資料を読む機会や自分の意見を述べたり書いたりする機会を充実すること、などをあげています。特に「授業の中で自分の意見を述べたり書いたりする機会を充実する」ことを強調しています。
〇…その折に、常に自分の経験や心情を書くだけでなく、目的や条件を明確にして自分なりの考えを述べたり、論理的、説明的な文章に対する自分なりの意見を書いたりするなどの機会を意図的に作っていくことも大切である、としています。
〇…説明責任の大切さが強調されている今は、国語科授業の中で「説明力」を高める技術に最も注目する必要がありそうです。説明上手になれば、「伝え合う」力も向上するでしょう。学習後の説明に「説得力」があるかどうかで、発表者の力量も問われることになります。説得力があるということは、聞き手を同意させる力があるということです。問題は「説得的に話す力」があるかないかで評価が分かれることです。
〇…「説明力」の如何で状況は一変するとまで言われています。「話す力」は人間的側面と技術的側面の結果だ、と言われる所以です。言葉づかいは心づかいとまで強調されているからです。
〇…本号は、「説明力」の育成にしぼりPISA型読解力の向上をめざす実践を特集として組みました。
(江部 満)
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- 明治図書