- 特集 「逆向き」で考える国語科授業の年間指導計画
- 「逆向き設計」の視点から考えた年間指導計画例
- 提案
- 「逆向き設計」で考える年間指導計画とは
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- 【実践】小学校
- 「本質的な問い」のつながりを構想して
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- 【実践】中学校
- 「逆向き設計」で考える国語科授業の年間指導計画
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- アクティブ・ラーニングの視点から考えた年間指導計画例
- 提案
- 年間指導計画の工夫と能力の定着―アクティブ・ラーニングを具体化する―
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- 【実践】低学年
- 学校の実態に応じた年間指導計画
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- 【実践】高学年
- 「話す力・聞く力」「話し合う力」を位置付けた年間指導計画
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- 【実践】中学校
- 無解答率の高い生徒たちに記述力を付ける年間指導計画
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- 読書活動を高めるための年間指導計画
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- マトリックスを取り入れた年間指導計画例
- 【実践】小学校
- 調和的に言葉の力を育む、『単元指導事項マトリックス』と『言語活動分析表』
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- 各教科と関連した年間指導計画例
- 【実践】小学校
- 国語科での学習を各教科で生かす!
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- 単元構想表を取り入れた年間指導計画例
- 【実践】中学校
- 系統性を踏まえた既習事項の活用
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- 小特集 アクティブ・ラーナーを目指す! 教師のための授業の振り返り
- 提案
- ダブル・ループ論から考える一年間の授業の振り返り方
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- 小学校
- 5つの観点から授業を振り返り、柔軟に活かす
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- 四月の最初の単元分析自体を疑う
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- 中学校
- 濃淡をつけ一年間の全体像を再構築する
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- “言葉のしくみ”見える化―言語と思考道場― (第6回)
- その価値は「行為」にあり〜言葉の前記号的用法〜
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- 次期指導要領で明言してほしいこと (第12回)
- 思考活動を土台とした言語活動を目指して
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- 授業が盛り上がる今月の“教材の急所”【国語教材の事例】 (第12回)
- 小学1年/一年生最後の単元、心に残る活動を
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- 〜おもい出して かこう(光村)〜
- 小学2年/自己形成のための読書指導を
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- 〜ミリーのすてきなぼうし(光村)〜
- 小学3年/人物の様子が分かるように物語を書こう
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- 〜人物を考えて書こう(東書)〜
- 小学4年/言語活動を支える基本ツールとして
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- 〜初雪のふる日(光村)〜
- 小学5年/表現を工夫して、物語を書こう
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- 〜一まいの写真から(光村)〜
- 小学6年/構造と表現から、筆者のメッセージを捉える
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- 〜生き物はつなげりの中に(光村)〜
- 中学1年/「定番文」で「苦手感」の払拭を!
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- 〜言葉のまとまりを考えよう(光村)他、文法の学習〜
- 中学2年/人はみな 本との出会いは 無限大
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- 〜読書指導(各社)〜
- 中学3年/21世紀型能力の育成を目指した授業の提案K〜自分らしい発見と認識・批評につなげる学習〜
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- 〜ごはん(東書)〜
- 読解力評価―自信が持てる観点と技法 (第12回)
- 信頼性・妥当性など読解力評価における重要な概念と問題
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- 国語授業に1000ルクス!アイテム 魔法の憲ちゃんグッズ大公開 (第12回)
- グッズK 文章記号・符号マスタージグソーパズルとジャンケンカード
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- コンピテンシー・ベースの新しい国語授業づくりに向けて (第6回)
- 言語活動の連なりとカリキュラム・マネジメント
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- 国語教育×インクルーシブ教育 発達障害のある子どもたちとともに学ぶ国語教室 (第6回)
- インクルーシブな国語科授業づくりの要点
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- こうすれば面白い!古典の授業づくり (第6回)
- 個性の発揮としての現代語訳/想像力の源泉としての古典
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- 〜主体的・協働的な学習を通して〜
- 国語教師のためのICT活用ガイド (第6回)
- 授業準備や評価、リスクについて
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- 小学校 国語実践研究のここに“ハイライト” (第24回)
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- 中学校 国語実践研究のここに“ハイライト” (第24回)
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- わが県の国語ソムリエ (第47回)
- 秋田県
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- 広島県
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- SCHOOL REPORT (第3回)
- 博報賞受賞者訪問
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- 〜取材先:永池啓子(神奈川県横浜市立白幡小学校長)〜
- 編集後記
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- 国語学習をこう可視化―知識をストックできる授業アイデア (第12回)
- 「海の命」と「海のめぐみ」の違いを可視化する
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編集後記
8月に公表された「論点整理」には、「カリキュラム・マネジメント」の重要性が挙げられています。そこでは、「子供たちに必要な資質・能力を育成する」という新しい学習指導要領の理念を踏まえ、教育課程全体や学校全体としての取組として、
・「カリキュラム・マネジメント」を通じて、各教科等の教育内容を相互の関係で捉え、必要な教育内容を組織的に配列し、更に必要な資源を投入する営みが重要となる。
・「カリキュラム・マネジメント」については、(中略)全ての教職員がその必要性を理解し、日々の授業等についても、教育課程全体の中での位置付けを意識しながら取り組む必要がある。
・「アクティブ・ラーニング」と「カリキュラム・マネジメント」は、授業改善や組織運営の改善など、学校の全体的な改善を行うための鍵となる二つの重要な概念として位置付けられる。
などが示されています。
また、京都大学の西岡加名恵先生は、編著書『「逆向き設計」で確かな学力を保障する』の中で、
アメリカにおいては一九八〇年代に、標準テストの結果によって学校の説明責任を求める風潮が強まったことに対する批判として、教師たちの間からはパフォーマンス課題などの多様な評価方法を用いるべきだという「真正の評価」論が登場した。本書で紹介する「逆向き設計」論は、そのような「真正の評価」論にもとづくカリキュラム設計論であり、ウィギンズとマクタイが共著『理解をもたらすカリキュラム設計(Understanding by Design)』(ASCD、一九九八/二〇〇五)の中で提唱しているものである。(中略)「逆向き設計」論を用いることで、質の高いパフォーマンス課題を設計し、カリキュラムに正当に位置づけることができる。
と述べておられます。「逆向き設計」論が「逆向き」と呼ばれる2つの理由については、
・最終的にもたらされる結果から遡って教育を設計することを主張している(通常、カリキュラムについては順番に何を教えていくかという積み上げの発想で捉えられがちであるが、「逆向き設計」論は、学年末や卒業時に一体、何を身に付けてほしいだろうかという教育の成果から逆向きに発想することが主張されている)
・指導が行われた後で考えられがちな評価方法を先に構想するため
とされています。
今号では、「論点整理」で示されたカリキュラム・マネジメントの捉え方を踏まえ、「子供たちに必要な資質・能力を育成する」ことを明確にし、「逆向き」の視点を取り入れた国語科授業の年間指導計画作成について、様々な視点から、ご提案と実践をご紹介いただければと思い、特集を企画いたしました。
『国語教育』編集部/木山 麻衣子
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- 明治図書