- 特集 「書けない」を克服する つまずき指導&おもしろ活動
- 提言/「書けない」を克服する国語の授業
- 書くことにおけるつまずきとその克服
- つまずきと向き合い,つまずきを乗り越える
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- 「書けない」を克服する学習指導のポイント
- 体質改善と「フォーマット」を与える
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- 「書けない」を克服する 文種別・つまずき指導プラン
- 小学校低学年
- 観察・記録文―ゼロを知る 成長を楽しむ
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- 創作文―無責任な自由を与えない創作文指導
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- 小学校中学年
- 報告文―論理的文章の書き方を学び,繰り返し書く
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- 紹介文―ねらいを焦点化し,確実な定着をめざす
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- 小学校高学年
- 意見文―考えの形成を重視した意見文指導〜事実と意見を繋ぐ論理的思考に着眼して〜
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- 詩・短歌・俳句―きまりと方法を明確にして創作する
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- 中学校
- 意見文―3つのステップで「伝えたい」という思いを意見文に
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- 創作文―自分の表現に生かすための創作活動
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- 高等学校
- 意見文―「書く」学習と「読む」学習と
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- 「書けない」が「書きたい」に変わる おもしろ活動アイデア
- 小学校低学年
- 地の文をつくろう〜じゃがいものひとりごと(2年) 所要時間:45分
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- 読書ボードをつくろう(2年) 所要時間:45分
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- 小学校中学年
- 読書郵便でお勧めの本を紹介しよう(3年) 所要時間:35分
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- 語り手になって自分に問いかけてみよう(4年) 所要時間:25分
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- 小学校高学年
- 新聞投書にチャレンジ!(5年) 所要時間:3時間程度
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- 季節を感じて詩を書こう(5年) 所要時間:3時間程度
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- 中学校
- 部活動紹介!新入部員獲得大作戦!(3年) 所要時間:50分
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- 楽しく詠もう! 写真短歌(2年) 所要時間:50分
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- 「書けない」をサポートする とっておきツール&アイテム
- 小学校
- ドキドキサイコロ
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- 作文の工夫ダービー
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- おおきいみかん/構成(組み立て)メモ/推敲メモ/用紙は,三種類
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- 中学校
- 「今だからこそ」の討論ワークシート
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- 見方・考え方のミエル化ヒントカード
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- 「書く」を習慣づける ノート指導術
- 小学校
- どの子どもも「書く」力をつけるためには「ノート」で成功体験
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- 中学校・高等学校
- 思考の道筋を可視化するノート指導〜「授業ノートの改善」をきっかけとして〜
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- AIに負けない「読解力」を考える (第6回)
- 測定の結果についてどのように考えるか
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- 問い×交流が生み出す読みの学習デザイン (第6回)
- 「ごんぎつね」(光村図書ほか・4年)
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- 論理的に「考える国語」の授業づくり (第6回)
- 教材分析からの教材研究と授業づくり
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- 小学1年/だれの話した言葉か考えて,声に出して読んでみよう
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- 〜[教材]文学/「くじらぐも」(光村図書)〜
- 小学2年/どうぶつのひみつをさぐろう
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- 〜[教材]説明文/「ビーバーの大工事」(東京書籍)〜
- 小学3年/このお話には,いくつのどんなかげおくりがある?
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- 〜[教材]文学/「ちいちゃんのかげおくり」(光村図書)〜
- 小学4年/こだわりから主題を読み取る
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- 〜[教材]文学/「ごんぎつね」(光村図書)〜
- 小学5年/「繰り返し」描かれる人物像を捉える
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- 〜[教材]文学/「注文の多い料理店」(東京書籍)〜
- 小学6年/文章全体を大きく三つに分けよう
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- 〜[教材]説明文/「町の幸福論―コミュニティデザインを考える」(東京書籍)〜
- 主体的・対話的で深い学びを実現する学習課題&発問モデル (第6回)
- 「研究的手続き」を批判的に読む「シカの『落ち穂拾い』」(光村1年)
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- 中学1年/「感」からオノマトペが人の心情に与えるしくみを理解しよう
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- 〜9月/読むこと 【教材】「食感のオノマトペ」(三省堂)〜
- 中学2年/言葉の意味の根源に迫ろう
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- 〜9月/読むこと 【教材】「哲学的思考のすすめ」(東京書籍)〜
- 中学3年/話者や視点に注意して読む
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- 〜9月/読むこと 【教材】「故郷」(光村図書ほか)〜
- クラス全員が達成感を味わう! DOI流 国語教室づくり (第6回)
- 文学
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- 〜文学は,「新たな発見」のある授業づくりを! 「精査・解釈」編〜
- 野口芳宏の国語授業四方山ばなし (第6回)
- ギネスブックに載った大編集長 江部満氏の編集者魂(上)
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- 〜出会いと単行本の初下命〜
- 国語教育の実践情報 (第54回)
- 小学校/「学びの保障」のための学習指導について
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- 〜学校の授業における学習活動の重点化に係る留意事項等について(通知)(令和二年六月)〜
- 中学校/新学習指導要領全面実施に向けた中学校国語科の授業づくり(1)
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- わが県の国語ソムリエ (第101回)
- 千葉県
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- 編集後記
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- 今月号 掲載教材一覧
編集後記
漢字研究に関する著作を数多く手がけられ,平成22年の常用漢字表改定にも携わられた阿辻哲次氏は,その著作『戦後日本漢字史』(新潮選書,2010年,後にちくま学芸文庫)の中で,次のように述べられています。
コンピューターを使って日本語を書く習慣が定着するとともに,世間にはひとつの「信念」ができあがった。それは,「コンピューターで文章を書いていると,やがて手書きでは漢字が書けなくなる」というものだ。(中略)しかし漢字をど忘れするのは,別にコンピューターで文章を書くようになったからではない。パソコンなど見たこともなかった世代の人々だって,日常的に漢字をど忘れしていたにちがいないのである。(中略)これほどたくさんの人が,日常生活で大量に文章を書くというのは,これまでの日本の文化史の中では未曾有の事態なのである。(前掲書,ちくま学芸文庫版,274〜276頁)
読者諸氏には「何を今さら」ということであったかもしれませんが,私はこれを読んだ時,目から鱗が落ちるような思いでした。
そして,これと同種のことが,「書くこと」そのものをめぐる議論にも当てはまるのではないかと考えました。つまり,スマホやSNSの普及によって,長文を書く・読む機会の減少,文章力の衰退が危惧される一方で,それもこれも含めて,人々と「書くこと」との距離がますます近くなっていると捉えることもできるということです。現代は,自分の書いたものを自由に発信し,他人の書いたものを簡単に入手,活用することのできる時代です。だからこそ,国語科教育においては,「国語で適切に表現する」ことを求める姿勢と,その能力を確実に養うことが,より重要となっていくのでしょう。PISA2018年調査では,日本の生徒は「自分の考えを他者に伝わるように根拠を示して説明すること」に引き続き課題があるとされましたが,これも裏を返せば,そういった力が強く求められているということでもあります。
このような点を意識するまでもなく,大人であれば多かれ少なかれ,「書くこと」の必要に迫られる場面が訪れます。その際,自分の書いた文章が相手に伝わらなかったり,予期せぬ誤解を生んだりすれば,自分の表現を見直さざるを得ません。
しかし,子どもの立場からそのことを理解するのは容易ではありません。一口に「書けない」とは言っても,その根底にある「つまずき」は一様ではないでしょう。また,教室で「書くこと」への必要感や意欲が自然に発生するわけでもありません。
本号では,このような「書くこと」指導の難しさに応えるべく,文種や学年に応じた子どもの「つまずき」を丁寧に押さえた指導の工夫と,子どもに書く意欲,必要感,安心感を与えられる活動やツール,取り組みのアイデアをご紹介いただきました。
/大江 文武
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