- 特集 子どもを歴史好きにする!見方・考え方を働かせる歴史授業
- 1 子どもを歴史好きにする!見方・考え方を働かせる歴史授業づくりの基礎基本
- 歴史を探究し,表現する歴史授業への転換に向けて
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- 2 「覚える→考える」へ転換する歴史授業デザイン―見方・考え方をどう働かせるか
- 子どもとともに関連する歴史事象を少し長い射程で探究〜長い射程で「歴史を大観する」学習のより一層の充実を〜
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- 3 研ぎ澄ませ!子どもが自ら見方・考え方を働かせるための「問い」づくり―何に着目してどのような問いを設けるか
- 段階を踏んで「見方・考え方」を武器にする
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- 4 歴史的思考力の視点から考えるこれからの歴史授業―知的好奇心を喚起する授業デザイン
- 新しい歴史的思考力と学習レリバンス
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- 5 グローバルヒストリーとこれからの歴史授業―世界の見え方はこう変わる
- 歴史を「私たち」に取り戻す
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- 6 【授業最前線】子どもを歴史好きにする!見方・考え方を働かせる歴史授業プラン 小学校
- 旧石器時代 地域の旧石器時代を教材とした,歴史学習の導入〜歴史の学習をはじめよう〜
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- 奈良〜平安時代 「道」を中心に据えた歴史学習で社会的見方を活用し鍛える〜奈良時代の駅路,遣唐使の航路とシルクロード〜
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- 安土桃山時代 町づくりから天下統一を考える
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- 江戸時代 1つの視点を軸にして複数の時代を捉える〜江戸時代の文化と学問〜
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- 明治時代 歴史的な見方,考え方を働かせて歴史事象を多角的に探究する授業〜6年「国力の充実をめざす日本と国際社会」〜
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- 昭和時代 象徴的な事象を身近な視点から捉える
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- 7 【授業最前線】生徒を歴史好きにする!見方・考え方を働かせる歴史授業プラン 中学校
- 縄文〜飛鳥時代 「問い」に着目した歴史の授業づくり〜古代前半「こく一国とビッぐに」
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- 奈良時代 ロイロノートを活用した連続パフォーマンス課題の授業〜「律令国家での人々のくらし」〜
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- 室町時代 我々は室町文化の中にある
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- 安土桃山時代 時代観を揺さぶり,見方・考え方を鍛える授業
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- 江戸時代 問い返しと「つながりマップ」で,構造的に考えさせる〜産業の成長と幕政の改革〜
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- 明治時代 概念地図と動機付けに関する諸理論を取り入れた学習
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- 昭和時代 石油危機における「買い占め」をとおして行動経済学の見方を習得,活用する授業モデル
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- 8 【授業最前線】生徒を歴史好きにする!見方・考え方を働かせる歴史授業プラン 高等学校
- 日本史(日本史探究) 松下村塾〜この陋屋(ろうおく)から志士は誕生した〜
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- 日本史(歴史総合) 日本はハル・ノートを受けいれられるか
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- 世界史(世界史探究) 教科横断学習で世界史を領域展開!「際」と「体験」を意識した世界史探究のデザイン
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- 世界史(歴史総合) 知識を担保しつつ思考力を育成する歴史授業
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- 最新情報で徹底解説! どうなる・どうする社会科教育 (第42回)
- 「単元で考える」授業づくりD
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- 1人1台端末も有効活用!板書&資料でよくわかる授業づくりの教科書 (第42回)
- 「鉄は国家なり」からシン・製鉄業へ
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- 〜5年生「くらしを支える製鉄業」〜
- 「個」の学びを豊かにする!社会科「個別最適な学び」への挑戦 (第6回)
- 「一斉授業」と「個別学習」で単元をデザインする
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- 100万人が受けたい!見方・考え方を鍛える中学社会 大人もハマる最新授業ネタ (第30回)
- 70歳死亡法案が成立したら〜高齢社会を憲法との関係で考察〜
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- 〜公民〜
- Google Workspace for Educationで実現する 社会科授業アップデート (第6回)
- ICTが可能にする主体的で協働的な学び
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- 〜[学年・単元]中学校3年生・公民的分野:わたしたちと経済 [使用ツール]Googleマップ,Google Jamboard,Googleスライド,Googleフォーム〜
- 言葉を磨けば授業も変わる!社会科「発問」テクニック (第6回)
- 授業展開に沿った「発問」の在り方
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- 地理大好きな子どもを育てる!見方・考え方を鍛える地理授業デザイン (第30回)
- 地域と私の関係 関係人口(空間的相互依存関係)
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- 最新情報でしっかり解説!歴史教育はどう変わるか (第36回)
- 他教科・他科目との連携や多様な資料を用いた実践(3)
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- 〜「江戸と東京はどのような関係にあるのか」(フィールドワークを活用した日本史Aでの地理Aとの連携) その@現実社会を多様な視点から見取る―現実の事象を対象とする学習の際に生徒は,複数の教科の視点を自然に組み合わせる〜
- 指導と評価を一体化!つまずきから考える公民PDCA授業プラン (第6回)
- 「健康で文化的な最低限度の生活」には,いくら必要か
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- 〜C 私たちと政治〜
- 見方を変えると世界が変わる!「考えたくなる」社会科授業 はじめの一歩 (第6回)
- 学習問題の再考
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- 〜児童の興味を大切にした問題から,教材の本質に迫っていく授業づくり〜
- 18歳市民時代の社会科教育 授業づくりのスタンダード (第6回)
- 「問いの構造化」は社会科授業にどのようなメリットをもたらすのか
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- 〈全国社会科教育学会の広場 私の論点・私の授業〉民主主義社会と社会科における多様性と包摂―分断が進む社会の中での教育的使命とは― (第6回)
- 「家族」の多様性よ包摂から社会問題を考える小学校社会科授業の開発
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- わが県の情報 ここに「この授業あり」 (第294回)
- 滋賀県の巻
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- 編集後記
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編集後記
ロシアによるウクライナ侵攻により,二一世紀にこのようなことが起きるのか,と子どもの将来にも不安を覚えるような状況が続いています。現在起きていることをどうとらえ,考えるか。歴史を紐解くことは,その際に大きなヒントを与えてくれます。
歴史には,流れがあり,一つ一つがバラバラの事象のように見えても,実はつながっていたりすることが多くあります。そのつながりが分かると,歴史に対する興味が一層わき,また表面だけをとらえていては分からないことが,見えてくることもあるのだと思います。子どもたちが「当たり前」のようにとらえている歴史にもこのような見方がある,という視点を与えることは,とても重要です。
このような情勢だからこそ,改めて,子どもたちが歴史に興味を持って触れ,自分なりの見方や考え方を持ち,今起きていることを自分の視点で考えることができるような,歴史授業づくりが求められているのかもしれません。
また,その際に気になるのが,教科に対する受け止めです。各所で行われている『小学生児童の好きな教科ランキング』などでは,残念ながら,社会科は下位に沈むことが少なくないようです。「覚えることが多い」「内容が難しい」「何のためになるか分からない」などの理由があるようです。
是非興味を持ったことをきっかけに歴史に少しでも多く触れてもらい,子どもたちなりの見方・考え方を培って欲しいと願います。
そこで本号では,「見方・考え方を働かせる歴史授業」をテーマに,子どもたちの知的好奇心を呼び起こす歴史授業づくりのアイデアについて,ご提案いただきました。
/及川 誠
個人の歴史や地域の歴史、隠された歴史から語りの枠組みを再検討し、構築することも方向性として見いだせるなと感じました。