社会科教育 2022年12月号
3観点の学習評価を位置づけた社会科授業プラン

C764

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社会科教育 2022年12月号3観点の学習評価を位置づけた社会科授業プラン

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ジャンル:
社会
刊行:
2022年11月7日
対象:
小・中・高
仕様:
A5判 130頁
状態:
絶版
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目次

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特集 3観点の学習評価を位置づけた社会科授業プラン
1 3観点の学習評価を位置づけた社会科授業デザイン はじめの一歩
3観点を結びつけた学習評価ができる授業づくり
梅津 正美
2 見方・考え方を働かせる!3観点の学習評価を位置づけた授業づくりの要件
地理 評価場面を意図的に設定しよう
吉水 裕也
歴史 視点の意識化と学習としての評価の実現
山内 敏男
公民 「問い」を設定し、学習内容を単元で捉える
樋口 雅夫
3 指導と評価の一体化の視点から考える授業づくり 手立てとポイント
主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善と評価
つまずきから授業を変える!〜○と●の二つの評価〜
中本 和彦
個別最適な学びを実現する視点からの指導と評価
子どもの自己調整から考える個別最適な学び
井上 昌善
4 おさえておきたい!単元の評価規準の設定と学習状況を見取る際の留意点
社会科の方法原理に基づく評価方法
宮本 英征
5 【授業最前線】3観点の学習評価を位置づけた授業モデル 小学校
3年 【はたらく人とわたしたちのくらし】生かす評価・残す評価を位置づけた授業プラン〜店ではたらく人と仕事〜
澤田 康介
4年 【くらしと水】計画的な評価で授業が変わる!
井出 祐史
5年 【我が国の国土の様子と国民生活】比較・関連付ける授業づくりと評価〜寒い土地のくらし〜
米山 尚伸
5年 【我が国の産業と情報との関わり】それ本当?情報の正しい受け取り方
橋本 和幸
6年 【我が国の政治の働き】評価観を「学習としての評価」へ転換しよう
川向 雄大
6年 【我が国の歴史上の主な事象】「人物群学習」の視点から得た見方・考え方を評価する〜明治の国づくりを進めた人々〜
田村 信一
6 【授業最前線】3観点の学習評価を位置づけた授業モデル 中学校
地理的分野 【世界の様々な地域 アフリカ州】「非認知能力」を評価に取り入れた授業の一考察
有山 明利
地理的分野 【日本の様々な地域 北海道】景観写真を活用!YouTuberになって紹介する気分に〜「学校で習ったものが目の前にあるぅ!」を目ざして〜
千葉 晃
歴史的分野 【近世までの日本とアジア】「自らの疑問」を追究する学習の個性化[2年]
東野 茂樹
歴史的分野 【近現代の日本と世界】デジタルOPPシートと学習用ウェブサイトを活用した形成的評価で、「自ら学ぶ力」をのばす〜国際協調の時代から第二次世界大戦へ[3年]〜
宮本 一輝
公民的分野 【私たちと現代社会】学びに向かう力・人間性(主体的に学習に取り組む態度)の評価を位置づけた授業モデル[3年]
福岡 史記
公民的分野 【私たちと国際社会の諸課題】社会的な見方・考え方を働かせ、「持続可能な社会の創造」で中学社会を総括する[3年]
中村 仁
7 【授業最前線】3観点の学習評価を位置づけた授業モデル 高等学校
地理(地理総合) 生徒が興味を持つ教材の作成と学習評価〜結び付きを深める世界〜
武士田 透
歴史(歴史総合) 「問い」を軸に学習内容を焦点化し、評価につなげる〜第一次世界大戦と大衆社会〜
大庭 大輝
公民(公共) 「なぜ公民科を学ぶのか?」へ応答する学習評価〜主として法に関わる事項〜
黒崎 洋介
最新情報で徹底解説! どうなる・どうする社会科教育 (第45回)
「単元で考える」授業づくりG
小倉 勝登
1人1台端末も有効活用!板書&資料でよくわかる授業づくりの教科書 (第45回)
江戸の文化はTSUTAYAから
朝倉 一民
〜6年生「町人の文化と新しい学問」〜
「個」の学びを豊かにする!社会科「個別最適な学び」への挑戦 (第9回)
目には見えない意味や特色を見出す
宗實 直樹
100万人が受けたい!見方・考え方を鍛える中学社会 大人もハマる最新授業ネタ (第33回)
くじ引きで参議院議員を選出すれば
河原 和之
〜公民〜
Google Workspace for Educationで実現する 社会科授業アップデート (第9回)
制限された教育活動下における深い学びとICTの活用
塚越 武史
〜[学年・単元]中学校1年生:世界の諸地域 北アメリカ州 [使用ツール]Google Classroom,Google Jamboard,Google Meet〜
言葉を磨けば授業も変わる!社会科「発問」テクニック (第9回)
学びが事象の深部へと向かっていくための「発問」
中村 祐哉
地理大好きな子どもを育てる!見方・考え方を鍛える地理授業デザイン (第33回)
聖なるもの?「スマートなるもの」?(場所)
吉水 裕也
最新情報でしっかり解説!歴史教育はどう変わるか (第39回)
他教科・他科目との連携や多様な資料を用いた実践(3)
藤野 敦
〜「江戸と東京はどのような関係にあるのか」(フィールドワークを活用した日本史Aでの地理Aとの連携) そのC現在地域を「歴史的」に考察する―「地域の歴史を知る」ことに留まらず,歴史の視点から「現在の地域」の考察を〜
指導と評価を一体化!つまずきから考える公民PDCA授業プラン (第9回)
昔話の場面から現実世界の契約にアプローチする
小川 駿也
〜B 私たちと経済〜
見方を変えると世界が変わる!「考えたくなる」社会科授業 はじめの一歩 (第9回)
より良い授業の鍵を握る「教室空間」と「教材世界」の2つの当事者性の育成 その@
粕谷 昌良
18歳市民時代の社会科教育 授業づくりのスタンダード (第9回)
児童生徒の「政治的・社会的関心」を高めるために何が必要となるか
唐木 清志
〈全国社会科教育学会の広場 私の論点・私の授業〉民主主義社会と社会科における多様性と包摂―分断が進む社会の中での教育的使命とは― (第9回)
多様性と包摂を可能にしうるカリキュラム改革
竹中 伸夫
わが県の情報 ここに「この授業あり」 (第297回)
京都府の巻
橋本 祥夫
編集後記
及川 誠

編集後記

 国立教育政策研究所『「指導と評価の一体化」のための学習評価に関する参考資料』では、より一層の「学習評価の充実」とともに、「カリキュラム・マネジメントの一環としての指導と評価」「主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善と評価」が提言されています。指導と評価の計画では、○評定に用いる評価と●学習改善につなげる評価が示されており、評定に用いる評価を念頭に評価規準が示されているほか、授業中における子どもの反応に対して常時心がけるべき「指導」として「学習改善につなげる評価」が位置付けられています。

 「指導と評価の一体化」については、かねてより取り組まれていますが、ややもすると学習者の到達度評価のみに留まってしまうこともあり、その後の学習支援や改善につながっていないことが一部では指摘されています。子どもの学習状況、つまずきを把握し、具体的な指導や学習の改善に活かすための評価としての運用が、より大切になってきていると言えそうです。

 実際の取り組みにあたっては、各単元のねらいと評価規準を吟味した上で、「見方・考え方」「学習内容の構造化」を視野に入れて、単元としての授業構想を検討し、3観点の学習評価を位置づけた授業づくりが求められることになりますが、「個別最適な学び」という視点が入ってきた現状においては、多様な学び方、自己調整学習からのアプローチも必要になってきており、それらを踏まえた取り組みは、より一層重要性が増しています。

 そこで本号では、改めて「3観点の学習評価を位置づけた社会科授業プラン」をテーマに、きちんと学習評価を位置づけながら、子どもたちに確かな知識をつけていくには、どのような授業づくりが必要なのか。先生方が取り組まれている創意工夫の一端をご紹介いただきました。


   /及川 誠

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 3観点に変わったとはいえ、実際の授業をどう変えるか迷っていました。なぜそのように変わったのかを意識するきっかけとなりました。
      2023/2/11こう
    • 現場で教壇に立って1番悩ましいのは評価である。今号でも論点になっていたが、「主体的に学習に取り組む態度」をどう見とるのかを悩んでいた。そのヒントが得られたと思う。
      2023/1/1320代・高校教諭
    • 大阪市の研究にも参加していただいており、現場の目線から考えることができる、わかりやすい記事でした
      2022/12/630代・中学校教員
    • 教育現場と家庭環境。学校社会と一般社会の認識のズレを再認識したような気がします。こういう方向で教えたいと意図するものは、どこからのコントロールなのか。文科省か、学校長か、地域か、現場の裁量か。様々なことを考えます。
      不登校の三文字には、それぞれにたくさんの背景を含みます。先生方が見れない分、家族や地域のコミュニティで何かしら、それに相当することを教えたいと考えてしまうもの。大人は、いずれ社会にでれば、仕事をする上で必要不可欠となるのは、コミュニケーション能力だとわかっていながら、待つことしかできないのか。甘えに通ずるのではないか。たくましく生きてほしい。そうした大人側のいろんな期待を押し付けてはいないか。

      社会科と道徳、倫理。先生という立場に限らず、大人と呼ばれる元子どもは、その共通の観点をおきたいもの。そうした意味で、3観点の学習、そしてその評価という今回の特集は、専門書にとどまらず、一般的にもどんどん公開、発信していただきたいと思いました。
      2022/11/27香月・教育ワークショップ研究
    • 主題が難しそうだったが、取り上げられている論文が平易な表現であったため、理解しやすかった。
      2022/11/1620代・中学校教員

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