- 特集 “記憶メカニズム”に即した新勉強術
- 学習と記憶―子どもに何が大事と伝えるか
- 無理しないで獲得したものは忘れない
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- 脳の仕組みにあっている理科授業
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- 五感を通した記憶
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- まず,鮮明な記憶として残る学習活動を!
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- 授業と教科書とテスト―記憶に役立つリンクのさせ方
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- “記憶メカニズム”に即した学習&テストのシステム化
- ―今までの反省点と改善策の提案―
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- “エピソード記憶”につながるテスト問題づくりのヒント
- はてな探しを入れたテスト問題づくりのヒント
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- 学習のクイズ化を入れたテスト問題づくりのヒント
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- 意外性を入れたテスト問題づくりのヒント
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- 遊びごころのあるテスト問題づくりのヒント
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- 調べ活動を入れたテスト問題づくりのヒント
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- 重要概念の語呂合わせテスト問題づくりのヒント
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- “記憶メカニズム”を応用した復習&補習学習のヒント
- 教科書からキーワードを選び出す指導
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- 変化のある反復テストの条件
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- 身近なものとの比較を入れたテストづくり
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- ミニ競争を入れて学習を刺激する方法
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- 重要概念の覚え方のコツ&ヒントの指導
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- “記憶メカニズム”に即したテスト周期の工夫
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- 重要概念に“このエピソード記憶”をプラスするヒント
- 3年の重要概念=“このエピソード”で記憶UP
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- 4年の重要概念=“このエピソード”で記憶UP
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- 5年の重要概念=“このエピソード”で記憶UP
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- 6年の重要概念=“このエピソード”で記憶UP
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- 中学1分野の重要概念=“このエピソード”で記憶UP
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- 中学2分野の重要概念=“このエピソード”で記憶UP
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- 小特集 通信簿の必須アイテム―私の補助簿フォーマット
- 観点を絞って数値化する
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- ルーズリーフと付せんで記録はばっちり
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- 具体的な評価規準を基に,指導に生かす評価を
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- エクセルの成績処理ソフトで即!評価
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- 授業に使える写真集 (第10回)
- 上空から見た富士山!
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- プロ意識でする理科室の整理術 (第10回)
- あると便利! アラカルト その2
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- 発展学習に使えるHP紹介 (第10回)
- 地球をとりまく大気の動きと天気
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- すぐ使える基礎基本の補充学習プリント (第10回)
- 3年/豆電球と乾電池
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- 4年/もののあたたまり方
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- 5年/「ふりこ」の性質を探求せよ!
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- 6年/電流のはたらき
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- 中学1分野/物体の運動
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- 中学2分野/作図問題 記述問題に強くなろう!(環境問題編)
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- 理科教育の羅針盤-過去/現在/未来を見据えて (第10回)
- 理科教育がめざす人間形成(1)
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- ~全小理大会に見る「子どもの自立」~
- 理科授業活性化のちょっとした工夫―子どもの追究&考えるテスト (第10回)
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- 理科がもっと好きになる発展教材 (第10回)
- 第3学年「じしゃくのはたらき」の発展/第6学年「生きもののくらし(冬)」の発展
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- ここに注目!今月のサイエンスニュース (第10回)
- 悲劇の細菌学者野口英世の新札
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- 編集後記
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- おもしろ科学工房発!楽しい実験&理科工作 (第10回)
- 輪抜き棒落とし
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編集後記
○…脳科学者・東大の池谷裕二先生のものを読んでいて,学習にとって記憶が大事であるにもかかわらず,学校教育のなかでは,ほとんど考慮されてこなかったのではないか―ということに思い至りました.
いくつか,気になる点を引用します.
①記憶には短期と長期があることは広く知られていますが,短期は30秒から数分以内で消える.
②長期記憶には,ⅰエピソード記憶,個人の思い出/ⅱ意味記憶,知識/ⅲ手続き記憶,体で覚える物事の手順/ⅳプライミング記憶,勘違いのもと サブリミナル効果
という分類があり,それぞれに適した?記憶機能を活用しないと効果がないこと.
③記憶は側頭葉に蓄えられるが,海馬のなかで処理されたり整理されたりしながらまた,側頭葉に帰っていく―のだそうです.が,海馬には1ヶ月ほど留まっていて,記憶するものとしないものをフルイにかけるというわけです.
④記憶の3か条には,ⅰ何度も失敗を繰り返して覚えるべし/ⅱきちんと手順を踏んで覚えるべし/ⅲまずは,大きく捉えるべし.
⑤丸暗記はすぐ忘れる,脳は理解した時だけしっかり記憶する.ですから,物事の奥に潜む真理を発見することが学習にとって重要.
⑥記憶力を増強するには意欲がもっとも重要.
引用するときりがないので止めますが,このように記憶のメカニズムがかなり明らかになってきたにも関わらず,旧来からの知識で学習の機能を捉えていたのでは,子どもも先生も非効率なことをしている―といえるのではと思います.
(樋口雅子)
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