授業研究21 2000年10月号
カリキュラム開発の力量を高める

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授業研究21 2000年10月号カリキュラム開発の力量を高める

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ジャンル:
授業全般
刊行:
2000年9月
対象:
小・中
仕様:
B5判 88頁
状態:
絶版
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目次

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特集 カリキュラム開発の力量を高める
提言・カリキュラム開発で教師の意識が変わる
カリキュラム評価を機能させよう
天野 正輝
子どもや仲間とともにつくるカリキュラム開発のきめ細かさ
安彦 忠彦
子ども参加の授業づくりが教師を変える
柴田 義松
固定的な教科教育の発想からオープンで柔軟なカリキュラム開発と学習展開に伴う意識変革
金丸 晃二
現代の課題に挑むカリキュラム開発の目標と留意点
国際理解教育のカリキュラム
アジアの中で自国を相対化しつつ「誇る力」をもって世界を大きく包めるか?
有本 昌弘
環境教育のカリキュラム
気づきから意思決定へ
市川 智史
情報教育のカリキュラム
情報教育の学習指導とカリキュラム開発
堀田 龍也
人権教育のカリキュラム
予定通りの成果がコロコロポンでは話がウマすぎる
長尾 彰夫
特色あるカリキュラムはこうして創られた:先進校からの提言
探究する資質や能力をはぐくむために、探究型カリキュラムをデザインする
白川 清久
大単元構想でデザインするカリキュラム
渡辺 惣吾
職員の協働から生まれるカリキュラム―「食料・その日」の年間カリキュラムができるまで
親跡 久樹
地域の特性を生かしたカリキュラム
田原 実
明日を生きる生徒が瞳を輝かす時を創るための挑戦
小林 達弘
一―二―二―一を基本にした、併設型中学・高校のカリキュラム開発
田中 裕巳
総合的学習「未来創造U」のカリキュラム構想
松島 孝司
カリキュラム開発による学校の再生:どこに着目するか
逆をやってみよう―自己調整的学習から生まれる新しいカリキュラムの可能性
村端 五郎
自立的なカリキュラム開発による学校の再生
古川 治
いまこそ、学校を見直すチャンス
家光 大蔵
地域の教育資源へのこだわり
廣嶋 憲一郎
特色あるカリキュラム開発と研究主任の役割
「各」学校個性化時代の研究主任―3つの構え
新富 康央
マネジメントをする
大森 修
トップランナーを心がける
竹川 訓由
先進校の「カリキュラム管理」はどうなっているか
北条小のカリキュラム管理システム
北条小を支える心臓部『カリ管』
水島 隆
成城学園初等学校のカリキュラム管理システム
自前のカリキュラムをつくる・かえる
高嶋 邦幸
奈良女子大附属小のカリキュラム管理システム
教師の自己責任と個性によって再生され続ける「学習法」の味
中谷内 政之
兵庫教育大附属小のカリキュラム管理システム
「目標―内容―方法」に一貫性のある実践の展開
吉川 芳則
秋田大附属小のカリキュラム管理システム
子供の姿で語る動的な学校カリキュラムの在り方
笹山 洋希
総合的学習のカリキュラム開発/ここが苦心のポイント
子どもたちが生活の主体者として学んでいく「みのりワールド」 新たな学習活動群の創造
田所 昭裕
学びの文化を生み出す三つの学習
岩永 悟
生徒の文脈のなかにどのように体験を位置付けるか
大谷 伸一
子どもの願い、教師の願いをどうカリキュラムに生かすか
斎田 俊行
三年間を見通したカリキュラムの開発
長谷 勝義
諸外国のカリキュラム開発事情
イギリスのカリキュラム開発事情
「研究者としての教師」の遺産
勝野 正章
アメリカのカリキュラム開発事情
国家標準達成のためのカリキュラムと学問的教育と職業教育の統合カリキュラム
中野 和光
教科の力を総合的学習に生かす
新クロス単元によって総合知を
加藤 明
写真で見る総合的学習 (第37回)
地域に開かれた学校づくり おらが村の学校
桑田 降男
写真で見る総合的学習 (第38回)
個性を伸ばし、総合的な力をつける
田中 克己
子どもに贈る応援歌
対話文化で未来を創ろう
平澤 憲一
実践研究先進校からの問題提起 (第7回)
総合学習を学んでいる子どもの「何を」教科学習に生かすのか
茨城大学教育学部附属小学校
ポートフォリオ評価の考え方を各教科等に生かす
群馬大学教育学部附属小学校
各教科・総合的な学習の時間で真に身に付けさせたいものとは何か
埼玉大学教育学部附属小学校
二十一世紀の基礎学力とポートフォリオ評価 (第7回)
社会的スキルを育てる
田中 博之
小学校の英語会話学習を考える (第7回)
アクティブな「英語遊び」を核にした英語活動
長瀬 荘一
「何ができるか」型学力への転換 (第7回)
「子どもに文化を教え込む教科」から「子どもが文化を創る教科」へC
森 一夫
〜なぜ、「子どもが文化を創る教科」なのか〜
総合的学習におけるメディア活用 (第7回)
身近な素材からの制作・表現活動を
水越 敏行
編集後記
江部 満

編集後記

 最近ようやく「教育課程」という行政用語に代えて、「カリキュラム」という学術用語が使われるようになった、と田中統治筑波大学教授が解説されたのは、一年ほど前のことでした。

 教育界は今や「カリキュラム」ないし「教育課程」という言葉を抜きにしては何も論じられない、と安彦忠彦名古屋大学教授が力説されています。

 確かにこれまでは、カリキュラムづくりといえば、教師自らが作成するのではなく、教科書の教材をいかに効果的に分からせるかという授業研究が中心であったといえるようです。

 もっともわが国においては、「カリキュラム」は学習指導要領で公的に制度化された「教育課程」を意味し、授業に先立って計画された「プラン」として意識されてきたという経過があります。ですから、佐藤学東大教授のように、「カリキュラム」は特異な歴史の屈折をはらんだ言葉であり、教師の実践においては死語となった概念である、という見方さえ出されています。

 今、「学校を基盤にしたカリキュラム創り」が声高く叫ばれているのは、カリキュラム開発を一部の附属校や研究開発校などに任せているのではなく、「授業を創る、カリキュラムを創る」という教育の原点に立ち、学校が組織として実践の積み重ねをすることが求められているからだといえます。

 日教組の『教育評論』六月号でも「二十一世紀の学校はカリキュラムで勝負する」という特集を組み、「一人ひとりの教員がカリキュラムメーカーになるために」(田中節雄氏)、「学校づくりの課題として」(長尾彰夫氏)などの呼びかけが見えます。

 「カリキュラム開発の力量をどう高めるか」そのための戦略が今まさに問われているわけです。

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