授業研究21 2001年6月号
基礎学力向上への新しい戦略

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授業研究21 2001年6月号基礎学力向上への新しい戦略

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ジャンル:
授業全般
刊行:
2001年5月
対象:
小・中
仕様:
B5判 88頁
状態:
絶版
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目次

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特集 基礎学力向上への新しい戦略
提言・基礎学力の向上―ゆとり教育の見直しになるか
決め手は「評価からの授業づくり」
廣嶋 憲一郎
学力向上は教育の常識である
市毛 勝雄
「ゆとり教育」を「自立がっちり学習」に転化せよ
横地 清
教育改革構造の内部矛盾を危惧される「ゆとり」問題
須田 実
40分授業で乗り切ろう
志水 廣
21世紀の基礎学力は多様な実践スキルである
田中 博之
基礎学力向上への学校の取り組みを提案する
教諭の責任と校長の責任
大森 修
校長の強力なリーダーシップで、効果の上がる教材と指導法を
吉川 廣二
腰を据えた指導の充実を
山本 昌猷
学習活動の工夫とカリキュラムの編成を中心に
古川 治
基礎学力向上への教育委員会の取り組みを提案する
三十人授業と明るく楽しい学校
長南 博昭
魅力ある授業づくりが鍵―「総合的な学習の時間」を軸に授業改革を
成山 治彦
子どもと正面から向き合う先生
黒澤 修
教える「プロ」としての教師を育成する
石丸 真一
総合的学習を教科教育の一環として位置付ける戦略
総合的な算数的活動
坪田 耕三
連携のチェック項目としての学習技能、認識方法
吉川 芳則
子どもを「孤立した学び」から脱却させる
中村 正則
国語科はこうして総合的な学習に生きる
有田 英二
未来総合科の創設とカリキュラム
長谷 勝義
基礎学力向上への現場からの提案
小1〜2年
まずは具体的な実態把握を〜計算通過調査から
岡 篤
「学校」のシステムを変えるべきだ
伴 一孝
児童の能動性を活用せよ
秋田 健一
小3〜4年
算数科で学力を向上させるために発展的な考えを大切にしよう
島田 功
基礎学力向上は「継続は力なり」の精神で
佐藤 民男
小5〜6年
説明しない・教えない 向山型算数授業をしてみよう
木村 重夫
向山型漢字・算数指導で基礎学力を向上させる
安住 順一
中学
図書館活用能力、メディアリテラシー能力
石川 晋
生徒が意欲的に取り組む授業づくりのために
上原 昭三山内 啓子岸上 和久
詩と漢字の帯単元で基礎学力を
井上 裕一
習熟度別授業の活用をどう図るか
とりあえず遊びの中にとり入れる
板倉 弘幸
「論理的な表現力」育成のためのドリルの作成を
光野 公司郎
子どもたちの中に隠れている問題を表に引っ張り出す
新牧 賢三郎
「向山型数学」指導法と組み合わせて、カリキュラムを編成せよ
井上 好文
“習熟度”とは学習する過程に差が出ること
瀧沢 広人
学力の二極分化を乗り越える
門島 伸佳
「知の総合化」―教科に問われる課題
価値判断が知の総合化の神髄
岩田 和彦
教科で支える総合的学習 (第5回)
楽しく学ぶ「話す・聞く」の方法
千崎 晶美
教科で支える総合的学習 (第6回)
MOVING ART 2000
前田 忍
子どもをひきつける教師の話し方
問題は人間性
高橋 俊三
総合的学習と新しい学び (第3回)
21世紀型基礎学力を育てるオーストラリアの総合的な学習
田中 博之
現場に見る総合的学習の問題点 (第3回)
教師が教える内容のプロではなくなっている?
有田 和正
総合的学習で育てる学力 (第3回)
総合的学習と学習スキルの形成
高階 玲治
要録改訂期における教育評価の問題 (第3回)
戦後教育評価観の位相と転換(2)
田中 耕治
〜教育評価観の二重構造と「相対評価」への批判〜
学校のカリキュラム開発 (第3回)
今どんなカリキュラム開発か
柴田 義松
編集後記
江部 満

編集後記

○…一月五日朝刊の読売新聞は一面トップを大きく割いて「ゆとり教育・抜本見直し」と報じました。「学力向上に力点」を置く文部省の方針転換が見出しで強調されていました。二〇〇二年度から導入される新学習指導要領で実現をめざす小・中学校などの「ゆとり教育」の在り方を抜本的に見直し、基礎学力の向上を意図し、(1)教科ごとの二十人学級でレベルの高い授業を行う、(2)小学校の「総合的な学習の時間」で英語などを教える、(3)私立中学入試の「難問」も容認する、などが柱となっており、一月下旬から都道府県教委や学校現場への指導を徹底する、となっています。

○…読売の解説によれば、今回の見直しの方針は授業時間削減による「ゆとり教育」が学力低下につながらないよう臨時教育審議会(一九八四〜八七年)以来の児童・生徒の学習面の負担軽減という流れを大きく転換するものだ、とありました。

○…これは最近の「ゆとり教育」が学力低下を招くという批判に文部省として方針を転換せざるをえなくなったのかもしれません。文部省としては、新学習指導要領はあくまでも学習内容の最低基準を示すものである点を強調したものだと読売の解説は説明していますが。

○…そのために「基礎学力向上への戦略」をまとめて学校現場に例示することにしたようです。既に前倒して実践されている「総合的な学習の時間」についても、遊びや体験学習の時間ではなく、教科教育の一環と明確に位置づけ「小学校での英語」「教科をふまえた学習」「国際化への対応」などに割くべきだとしているわけです。「学力向上に力点」を置く今回の見直しは教育現場に改めて「基礎学力」とは何かが問われているといえます。

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