授業研究21 2006年7月号
授業で「考えさせる」追い込み方

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授業研究21 2006年7月号授業で「考えさせる」追い込み方

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ジャンル:
授業全般
刊行:
2006年6月7日
対象:
小・中
仕様:
B5判 88頁
状態:
絶版
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目次

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特集 授業で「考えさせる」追い込み方
提言・授業で「考えさせる」ためのワザとは
象徴イメージを生起させる
齋藤 勉
「ズレ」を意識させる
長南 博昭
ワーキングメモリと前頭前野をセットで使え
柏木 英樹
否定し挑発する
長谷 博文
教師が発する無駄な言葉を削って、生徒に考える時間を与えることが重要
染谷 幸二
各教科で育てる「思考力」とは
国語科で「考える習慣」づくりの決め手
言葉を使って論理的に考える習慣づくり
寺井 正憲
社会科で「考える習慣」づくりの決め手
考えることこそ勉強だと考えるようにする手だて
有田 和正
算数科で「考える習慣」づくりの決め手
授業で「考える力」を教科書を使って教えよう
木村 重夫
理科で「考える習慣」づくりの決め手
観察事象と既有知識との関係づけを大切に
角屋 重樹
国語科授業で「考えさせる」追い込み方
条件つきの物語作りで考えさせる
岡 篤
キーワードは「なぜ」
林 悟子
書く能力をつけることで考える力をつける
松藤 司
中学生を追い込むための多様な工夫を
中野 智子
社会科授業で「考えさせる」追い込み方
「無知の知」が出発点
大河内 義雄
「考えさせる」資料を提示し、「考えさせる」教育技術を駆使せよ!
岡田 健治
立場を明確にして意見を書かせる
谷 和樹
ノート発言と挙手発言
藤井 英之
算数・数学科授業で「考えさせる」追い込み方
「わかる」を保証して「考えさせる」
吉松 英樹
「考えさせる」六つの「手法」
小松 信哉
「手続きの習得」から「手続きの選択」へ
沼澤 清一
文章題はこうやって考えさせる
大島 佳代
理科授業で「考えさせる」追い込み方
もう一歩突っ込んで考えさせる
迫田 一弘
思考力の土壌作りと意表をつく指示・発問で
森 康行
型を与え、情報を共有させる
有動 英一郎
心地よいプレッシャーを与える
永山 俊介
「考える習慣」はこうすれば身につく
書かせることを継続する
伊藤 雅亮
「モデル」と「強化」で身につく
賀本 俊教
「考える型」から「習慣」を育てる
奥 清二郎
「問い」をもつ心
森 寛
分析批評の授業である
長野 藤夫
熱中・集中した授業づくり
宮崎 恵津子
教師修業への助言
常に学び続ける
菱村 幸彦
逆転現象が起きる発問づくり 国語科発問づくりのコツ (第4回)
六年「石うすの歌」の発問パターン四種
伴 一孝
逆転現象が起きる発問づくり 社会科発問づくりのコツ (第4回)
選択させる言葉で問う
吉田 高志
逆転現象が起きる発問づくり 算数科発問づくりのコツ (第4回)
計算手順を細分化した短い作業指示をテンポよく繰り出す
赤石 賢司
逆転現象が起きる発問づくり 理科発問づくりのコツ (第4回)
四年・「植物を注意深く観察させる」とっておきの発問
小林 幸雄
ミス退治運動の呼びかけ (第4回)
ミスゼロの会 会報 発信再開!
福山 憲市
ノート指導の改革提案 (第4回)
ノートまとめ評定の手順(原則編/応用編)
河田 孝文
授業力アップの課題 (第4回)
危機管理能力は教師力の中核である
大森 修
授業づくりとネタ開発 (第4回)
八丈島を教材化する
有田 和正
教材・授業開発研究所情報
有田 和正
編集後記
江部 満

編集後記

〇…新聞報道によれば、次期学習指導要領の全面改訂の文科省原案は「ゆとり」の見直しで「思考力」を育成する方向で中教審が検討に入っているそうです。

〇…学力低下を招いたと指摘を受けた現行指導要領については、例えば国語科では古典の音読、暗記や要約力の促進、理数では数量的なデータを解釈してグラフ化したり、仮説を立て実験・評価したりする。音楽、美術などでは感性を高めて思考・判断し表現する力などを重視するとしています。これらはすべて「国語力」の育成と関連づけた論理的思考力や表現力育成の重要性を強調したものです。

〇…現行の指導要領改訂の際にも「思考力、判断力」の重視が強調され「関心・意欲・態度」の評価が注目されました。その際にも情意過程に直接的に働きかけるのではなく、知的な学習活動を見直すべきだと強調されました。しかし反面で思考力重視は「知識軽視」の傾向を助長するのではないかとする批判も出ていました。このような表層的なとらえ方に基づく批判は、思考力が知識・理解とは別個なものでないとする反論で沈静化したものと思われていました。

〇…知識を獲得することは、思考・判断の素材となるのではないでしょうか。広岡亮蔵氏の学力論に見られるように、「態度」が学力論に位置づけられていたこともあって、多くの反対論が出たことがありました(昭和三〇年代)。しかし「意欲」や「思考力」などを学力の中に含めるべきだという研究者の主張も多くの注目を集めたことがありました。中でも「自らの考えを持ち、診断的に考えたり、創意工夫する力」などの思考力の育成は、これからの最重要の課題と言えるのではないでしょうか。本号はそのための第一回提案特集です。

(江部 満)

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