楽しい体育の授業 2000年4月号
体育授業・学級開きのメニュー

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楽しい体育の授業 2000年4月号体育授業・学級開きのメニュー

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2000年3月
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

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特集 体育授業・学級開きのメニュー
特集の解説
根本 正雄
実践事例 低学年
ゲーム
ゲームで仲良く、マナーも学ぶ
伴 一孝
鬼遊びを組み合わせよう
末永 賢行
折り返しリレーで知的な面白さを
戸井 和彦
基本の運動
努力する子供は全員合格
雨宮 久
「汗をかく 助け合う 応援する」授業を仕組む
迫田 一弘
友と学び合い、みんなが「できる」授業開き
宮澤 賢司
実践事例 中学年
短距離走・リレー
フライングディスクでどの子も笑顔満点!
表 克昌
ボール運動
ならびっこベースボールで男女仲良く!
波戸内 勝彦
器械運動
魅力ある教材で学級開き
佐藤 政臣
陸上運動
学級づくりの願いを示すかけっこ
三好 保雄
水泳
「着衣泳」につながる水泳指導を
駒井 隆治
表現
かっぽれで楽しい体育授業を始めよう
平田 淳
実践事例 高学年
短距離走・リレー
スリーラインリレーで授業開きに逆転現象を仕組もう
中地 直樹
ボール運動
複式校でのボール運動の授業開き
吉田 高志
器械運動
伸びる可能性を信じる学級開き
猿渡 功
陸上運動
リズムよく走り抜ける快感を
松澤 正仁
水泳
ルールの徹底と楽しいゲームで
森 康行
体つくり
気持ちいい汗をかこう!「30秒でピッピッピッ」
南 弘一
表現
一体感を学級開きで
松本 勝男
ミニ特集 新学習指導要領「体つくり」指導のポイント
体ほぐしの運動
用具を用いた運動
ゴム跳び遊びで体ほぐし
澤田 好男
リズムにのった体操
夢中で遊び、心も体もほぐす
額田 安悟
ペアでストレッチング
身体と心で…
神山 豊
ヨーガ
体ほぐしは、ヨーガで!
田村 弘之
体力を高める運動
簡単な柔軟運動
器具や遊具を使って効果的にストレッチ
松崎 力
リズム合わせての体操
リズム太鼓を使おう!
漆山 仁志
短なわ・長なわ
「ダブルダッチ」でかっこよく!
前島 康志
ボール・輪・棒
変化のある繰り返しでテンポよく行う
中原 勇治
登り棒・雲梯・登り綱
体力アップ進級表のススメ
内山 義朗
5〜6程度の全身運動
マイペースサーキット走
南木 雅弘
写真で見る指導のポイントとコツ
授業を通した主張
村田 斎
知っておくと役立つ心と体の話
「身体」と「動き」を考える
林 恒明
マンガで見る楽しい体育指導 (第1回)
根本体育直伝マンガ(笛・太鼓の使い方の巻)
岩野 節男岩野 紀子
スポーツと健康づくり (第1回)
子供のスポーツ1 いい指導とは
並木 孝樹
法則化体育最前線
第8回日本体育教育技術学会
駒井 隆治
できなかった子ができた! 子供に学ぶ成功事例 (第1回)
前両足跳び一回の壁(その1)
根津 盛吾
誰にでもできるこどもかっぽれの指導 (第13回)
子供・保護者・同僚から大好評のこどもかっぽれ
大賀 由里子
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
バスケットボール
吉川 誠仁
〜動きがよくなる!てくにかるポイントカード〜
サッカー
小宮 孝之
〜練習を試合で生かすサッカー学習カード〜
誌上授業ビデオ診断
ぼくの忍法・わたしの忍法
久保寺 千広
全国ネットワーク
法則化体育全国ネットワーク網整備
西田 幸二
サークル紹介
大阪法則化サークル みおつくし
神谷 祐子
授業の腕を高める論文審査 (第96回)
自分が心から主張できることだけを
向山 洋一
授業に役立つ「体ほぐし」12選 (第1回)
長なわを使ったコミュニケーションづくり
根本 正雄
〜北田和美氏の体ほぐしの指導1〜
世界と日本の性教育 (第1回)
エイズ教育に於ける比喩の活用
武田 敏
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース
こうすればできる! (第1回)
開脚跳び
渡辺 善男

特集の解説

体育授業・学級開きのメニュー

千葉市立あやめ台小学校

根本 正雄


 学級開きで体育の授業をしたことが何回かある。教師の願いや思いを学級開きの授業で語るのである。

 「一年間、こんな授業をしていきます」という教師のメッセージを授業を通して主張する。そのためには、教師に次のような構想がなければできない。

 1、学級づくりの願い

 2、授業のねらい

 3、実際の授業の組み立て

 一年間、どんな学級にしたいかの願いがなければ、授業はできない。私は「みんなで力をあわせて学びあう学級」にしたいと願っていた。

 自分一人ができるようになるのではなく、仲間とともに伸びていく学級にしたいと願っていた。協力やチームワークのある学級である。

 そのために体育の授業を行った。三年生の初めての授業である。授業のねらいを次の三点に絞って実践した。

 1、全員が楽しく参加できる

 2、力一杯運動して汗をかく

 3、仲間作りができる

 全員が楽しく参加できることが第一条件である。一人でも参加できない子供がいる授業は、学級開きではない。

 全員が参加できる内容にすることが大切である。そのためには、やさしく簡単な教材が適している。能力差や男女差が出る教材は適していない。逆効果である。

 第二の条件は、力一杯運動して汗をかくことである。人間が自己を開放するのは、全力で汗をかいた時である。

 汗を流すと他人を受け入れやすくなる。力一杯走らなければならない状況に追い込む教材がよい。

 それが子供にとって楽しいものでなければならない。しかも、もっとやりたいと思う教材である。

 第三の条件は、仲間作りができることである。これから一年間一緒に学習していくのである。

 仲間とのコミュニケーションができる内容にしていくことが大切である。

 また一緒に勉強したいという気持ちの起こる関係ができる教材である。以上のねらいを達成できる教材として、三年生で鬼遊びを行った。

 ある学校の公開研究会の鬼遊びを参考にした。

 (1)ルールの説明 (2)ゲーム (3)ルールの工夫

 (4)ゲーム (5)まとめ

 「これから氷鬼をします。1月、2月、3月生まれの人が鬼になります。鬼は帽子を赤にします。他の人は鬼に捕まらないように逃げます。鬼に捕まったらその場で氷になります。ただし、鬼でない子に馬跳びしてもらうと生き返ります」

 一回練習した後、本番を行った。ルールは簡単である。鬼に捕まらないように逃げればよい。

 捕まっても馬跳びをしてもらえば生き返る。だから全員授業に参加でき、汗をかくほどの運動量がある。

 子供は、友達を生き返らそうと必死に馬跳びをする。すると、自然に仲間作りができていく。このようにして、二回戦、三回戦を行っていく。

 初めて一緒になった子供もすぐに友達になっていく。早く自由になりたいので、男女を問わず助けを求めていく。鬼も必死である。次々にタッチしないと氷が解けてしまう。

 あまり長く続けていると疲れてだれるので、二分程度で鬼を交代していく。このようにして、鬼を全員経験させる。追いかける鬼と逃げる子の両方を経験させていく。

 教室での自己紹介もいいが、このような形で授業開きをするのも効果的である。学級開きでこのような授業をしたあとで、教師の学級づくりの願いを話す。 汗をかき、全員が楽しい経験をしているので連帯感が生まれている。楽しかったという思いが、子供の心を開放する。こんな時に話すと子供たちは素直に、真剣に耳を傾け、教師の考えを受け入れていく。

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