楽しい体育の授業 2001年10月号
体育苦手教師が間違いやすい指導のポイント

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楽しい体育の授業 2001年10月号体育苦手教師が間違いやすい指導のポイント

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2001年9月
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

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特集 体育苦手教師が間違いやすい指導のポイント
特集の解説
根本 正雄
実践事例
指示・説明の指導
指示・説明は短くすることで、体育の授業が大きく変わる
星島 成壱
テンポよく、周知したことの繰り返しで
吉田 愛
集合の指導
タイコで集合システムをマネジメントせよ
雨宮 久
素早く効果的な集合
恵守 孝二
整列の指導
整列させる趣意を説明する
渡辺 龍哉
楽しさと運動量を奪わない整列指導を
神谷 祐子
準備運動の指導
子供にまかせてはいけない
菅原 光敏
基礎感覚・基礎技能を養う準備運動を!
夏目 亜弥
器械運動の指導
学年や能力に応じた運動量を保障しよう(跳び箱運動)
阿部 聖子
台上前転にもA式・B式の補助を
新川 莊六
陸上運動の指導
リレー指導はタイムも重視
木津 淳一
三点セットで高跳びの指導
見 恵美
ボール運動の指導
ボール運動はルールを工夫する
大関 貴之
まずは基礎・基本から!
杉本 博子
水泳の指導
十の原則を心掛けた水泳指導を
浜松 繁
サブプールと補助具の活用で誰でも泳げる
高良 京子
表現の指導
心も体も解放して、RUN!RUN!RUN!
大久保 洋子
「べし五カ条」
表 克昌
ミニ特集 新学習指導要領「走り幅跳び」の実践
ザ・シフト幅跳び
田村 弘之
リズムと高い跳躍習得で記録アップ
東 光弘
「踏み切り板」と「助走距離の工夫」を組み合わせ、スモールステップで教える
大町 勝一
跳ぶ体験を豊かに! 5つのとびっこ遊び!
石橋 健一郎
課題に合った場を選び記録アップ
本間 賢一
写真で見る指導のポイントとコツ
2001法則化体育ファイナルセミナーIN広島 その1
村田 斎
この指導で子供が変わる
基礎技能の習得によって子供は変わる
三上 肇
マンガで見る楽しい体育指導 (第19回)
根本体育直伝マンガ(集合の巻)
岩野 節男岩野 紀子
できなかった子ができた! 子供に学ぶ成功事例 (第19回)
側方倒立回転の裏技
根津 盛吾
これだけは残しておきたい指導技術 (第7回)
マット運動・後転の指導技術
辻岡 義介
初心者の体育指導 (第7回)
まずはシュートを楽しませましょう
八和田 清秀
女教師の体育指導
楽しい体育はアイデアで勝負!
綱川 雅子
健康な生活習慣をはぐくむ保健の授業 (第7回)
和食中心の食事が健康をつくる
三好 保雄
スポーツと健康づくり (第19回)
ストレッチあれこれ ひざ痛防止編
並木 孝樹
法則化体育最前線
盛り上がった「法則化体育全国セミナーIN広島」
駒井 隆治
全国ネットワーク
各県で講座を展開する
川口 達実
誌上授業ビデオ診断
球技『バレーボール』
源 義弘
運動会にいちおし演技
よさこいソーラン
松尾 浩昭
〜笑顔で踊ろうよさこいソーラン〜
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
幅跳び(低学年)
南 弘一
〜“ケンパーとび”で“とびとび名人”になろう〜
走り幅跳び(高学年)
東田 昌樹
〜テクニカルポイントがわかり、記録ができる学習カード〜
授業の腕を高める論文審査 (第114回)
変化のあるくり返しが大事
向山 洋一
新学習指導要領への提言 (第7回)
体ほぐしの運動
根本 正雄
〜指導と評価の一体化〜
サークル紹介
奈良教育サークル どんぐり
石戸 秀利
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース
こうすればできる! (第19回)
け伸び編
渡辺 喜男

特集の解説

体育苦手教師が間違いやすい指導のポイント

千葉市立弥生小学校

根本正雄


 体育指導を参観する機会がある。素晴らしい授業をされている教師も多いが、同時にこれはどうかという授業も見られる。

 本特集では、体育苦手教師の指導の問題点に焦点を当て、体育授業のあり方について紹介されている。

1.運動量が少ない

 体育苦手教師の指導でよく見られるのは、運動量が少ないことである。

 2年生が幅跳びの授業をしていた。低学年なので走り幅跳びではなく、その場からの立ち幅跳びである。

 砂場の前に2列縦隊に整列させ、笛の合図で2人ずつ跳ばせていた。2人が跳び終わってから次の笛を吹くのである。砂場は広くスペースがあるにもかかわらず、2人ずつ順番に跳ばせていた。問題点は次の2点である。

  2列縦隊のため、一人の跳ぶ回数が少なく運動量が少ない。

  笛の合図で跳ぶので、子供の自発性が育たない。

 教師は砂場の前に立ち、笛を吹いて1列ごとに跳ばせていた。安全確保のために跳んだ2人が完全に砂場から出てから、次の笛を吹いていた。改善案としては次の3点が考えられる。

  笛は吹かない。

  2列を4列にする。

  安全確保をし、自由に跳ばせる。

 次に見られるのは整列の指導である。

 体育苦手教師は、ちゃんと子供を把握したい気持ちが強くある。子供が自由に動き回ると怪我にもつながり不安なのである。

 だから枠を作りそこからはみ出さないようにする。少ない場にし、常に全体を見ながら指導したいのである。

 運動量を増やすことより、子供を把握することに目がいく。運動させる時も2列縦隊のままで運動させる。4列にしたほうが場所も広くなり、運動量も多くなる。

 4列縦隊でなく教師の周りに自由に集めることもある。いずれにしろ私の場合には子供が学習しやすく、いかに運動量を多くするかということを前提にして授業を展開していく。そういう努力の中で教師の力量は上がっていくのである。

2.型にはめる

 その他に体育苦手教師に見られるのは、型にはめた指導が多いことである。

 一つの決まった型に全員の子供を当てはめようとする。自分の教えようとする方法以外は認めない。

 もし違った方法でやっていると厳しく指導し、教師の言う通りに動くように指示していく。教師の価値感を押しつけていく。

 子供は間違ってはいけないと考え、緊張する。そのために、動きが硬くぎこちなくなり、表情は暗く、楽しい雰囲気は見られなくなる。

 また体育苦手教師に多いのは、体育の種目を子供に聞いて行うことである。

「今日の体育どんなことをしたい?」と聞いて、子供が「ドッジボールがいい」「サッカーがやりたい」というと子供のやりたい種目にする。

 学校には教育課程が編成されていて、教科・領域毎の年間指導計画ができている。だから、10月の体育は何をするのかは決まっているはずである。

 それを子供の欲求に従って授業を行う。体育の時間をリクリエーションと間違えているのである。

 子供の欲求を入れて指導していくのは大切なことである。しかし、何月に何を指導するのかは子供に決めさせてはならない。

 本特集では、体育苦手教師が間違いやすい体育指導のポイントがまとめてある。



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