- 特集 親に感動が伝わる参観授業のネタ18
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特集の解説
親に感動が伝わる参観授業のネタ18
TOSS体育授業研究会代表
根本正雄
授業参観をはじめ学校公開が行れるようになった。一番困るのは、授業参観のネタである。
「授業参観は何の教科がいいですか」と子供に聞くと「体育です」という返事が返ってくる。
体育の授業は子供に人気がある。誰でも授業に参加できるからである。特に知的な学習の苦手な子供にとっては、体育は喜ばれる。
知的な学習が苦手でも身体表現の得意な子供がいる。そういう子供にとっては、体育は保護者に自分の姿を見てもらえる絶好の機会である。
逆に運動の苦手な子供にとっては苦痛である。運動の動きは誰が見ても分かる。隠しようがないからである。そういう子供にとっては、体育の授業参観の日は学校を休みたくなる。
体育はそういう教科の特性をもっている。特性に応じた授業内容にしていくのである。
「どんな種目がいいですか」と聞くとほとんどの子供が、ドッジボール、サッカー、バスケットボールと答える。つまり、ボール運動がほとんどである。
ボール運動は運動の得意な子供も運動の苦手な子供も共に参加でき、楽しむことのできる教材なのである。
そういう意味で子供がボール運動をしたいという気持ちはよく理解できる。
本特集ではボール運動だけではなく、親も感動する他の教材が紹介されている。ちょっとした工夫で上手な子供苦手な子供も一緒に参加できる教材が、たくさん紹介されている
授業参観のネタとしては、次の条件が考えられる。
@誰もが参加できる。
A個人差が吸収できる。
B一体感・連帯感・達成感が得られる。
授業参観では器械運動はあまり歓迎されない。できる、できないがはっきりするからである。
一時間の授業では変容が見られず、できない子供にとっては苦痛な時間になる。見ている保護者にとってもできない我が子を見ているのはつらいものである。
しかし、工夫によっては、誰もが参加でき、個人差が吸収でき、一体感・連帯感・達成感の得られる器械運動の授業ができる。
例えば集団跳び箱という教材がある。開脚跳びで4〜5人で集団で跳び箱を跳んでいく。
4〜5人の踏み切り、着手、着地がそろうように跳んでいく。そのためには、全員が開脚跳びができることが条件になる。全員が跳べないのに集団跳びは成立しない。
全員が跳べるようにしてから、授業参観にのぞむ。練習していく中で、次第に友達の動きに合わせていく中で、個人の技能が高まっていく。
だんだん呼吸が合う中で4〜5人の動きがぴたりと合っていく。一体感、連帯感、達成感が出てくるからである。
それを見ている参観者も一体感、連帯感、達成感を味わうことができる。全員がそろって跳べた感動が伝わってくる。
そういう授業が成立するには裏技が必要である。全員、開脚跳びができるようにしておくことである。
タイヤ跳び、馬跳びなどの練習を通して、開脚跳びの基礎技能を育てておくのである。そして、全員が跳び箱での開脚跳びができる段階にまでしておく。
そこで、連続跳びを成功させるのである。保護者に、「授業参観に来てよかった」という気持ちをもたせる。
家庭に帰ってから、親子の共通の話題になるような授業をするのである。
本特集ではこのように、親も感動する体育授業のネタが紹介されている。追試をして実際に効果を確かめてほしい。
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