楽しい体育の授業 2004年8月号
親に感動が伝わる参観授業のネタ18

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楽しい体育の授業 2004年8月号親に感動が伝わる参観授業のネタ18

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2004年7月8日
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

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特集 親に感動が伝わる参観授業のネタ18
特集の解説
根本 正雄
実践事例
基本の運動:走・跳の運動
変化のある繰り返しと短いパーツの活動で子供も親もにこにこの参観会
大浦 幹夫
基本の運動:力試しの運動
応援したくなる運動を授業に組み込む
木色 泰樹
基本の運動:器械・器具を使っての運動
緊張場面を設定して「できた!」を見せる
柴田 泰士
基本の運動:表現リズム遊び
どの子も笑顔!満足!の授業
瀬川 恵子
ゲーム:ボール運動
子供が笑顔で参加できるネタを!
中嶋 敦
ゲーム:鬼遊び
「ヘルプミー」「サンキュー」の声が響き合えば、親もうれしい参観授業に!
後藤 久美
基本の運動
両足ジャンプで集団シンクロ跳び
辻 和彦
器械・器具を使っての運動
子供たちができるようになるマット運動(後転運動)
西岡 昌俊
器械運動
個人差を生かした表現跳び箱
稲田 尚誠
サッカー型ゲーム
一人一人が活躍している姿が見えるサッカー型ゲーム
高橋 真
バスケット型ゲーム
パラシュートゲームで楽しくいっぱい汗をかく!
野崎 明
表現運動
「新聞紙に変身」全員が楽しい表現
吉田 晴美
体つくり運動
教師が集団を統率し、全員の子供が動くことで安心が伝わる授業になる
畑屋 好之
器械運動
みんなができてみんなで楽しめる「集団マット運動」
持木 信治
陸上運動
保護者参観授業は、バトンパスの練習とリレーで!
京極 整一
ボール運動
親子で楽しめるソフトボールとバレーボール
下山 真二
表現運動
全員主役!スタート・ゴールで発表会
白戸 禎子
保健
飲酒の害こそ是非参観授業で
楠 康司
ミニ特集 新学習指導要領への提言「ハードル走」
スプリントハードルを目指した効果的な指導
山内 弘文
「局面の限定」と「個別評定」が子供に力をつける
小峯 学
競走させて、ハードル走を盛り上げよう
藤田 昌一
障害物を自分の「味方」にしよう!
斉藤 建樹
ラダーで感覚づくり
村田 淳
ライブで体感!TOSS体育講座
無理なく全員ができるように授業を組み立てる
持木 信治
レベルアップ!ここが体育授業のポイント
「上り坂の体育」と「下り坂の体育」
久保 健
マンガで見る楽しい体育指導 (第53回)
根本体育直伝マンガ(体ほぐしの巻)
岩野 節男岩野 紀子
1秒・1cmの記録アップはこの指示で起こす
児童のつまずきに対応し、記録を伸ばす幅跳び学習
川村 浩史
集中・熱中このゲームが子供を変える
女の子も熱中!向山式シュートゲーム
常田 幸宣
障害児体育の実践 (第5回)
療育施設の体育
久保寺 千広
体育を好きにする女教師の体育指導 (第5回)
低学年の楽しい体育
鈴木 恭子
〜肋木で遊ぼう ゲームを通して実力診断〜
子供が喜ぶ体育授業のシステム化 (第5回)
ボール運動の授業システム
渡辺 喜男
〜ティーベースとソフトバレーボール・1番目の準備運動の指示〜
効果絶大 インターネットの活用
あや跳びが1時間でできた!
土屋 洋之
健康な生活習慣を育む食の授業 (第5回)
「有機JASマーク」を教える
三好 保雄
時代の流れに対応した「性教育・エイズ教育」 (第5回)
静かに広がりつつあるエイズをこう授業する
戸井 和彦
TOSS体育研究会報告
スキー指導にこだわってみる
加藤 真一
TOSS体育最前線
ライブで正しく学ぼう「向山式開脚跳び指導法」
駒井 隆治
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
障害走遊び(低学年)
吉田 れいか
〜ミニハードルで障害走遊び〜
障害走(高学年)
臼井 俊男
〜障害走基礎技能習得カード〜
今、子供に伝えたい保健の指導
今こそ、心に響く禁煙教育を!
三沢 博樹
ライフスキルと健康教育 (第29回)
もう一人の自分日記を書く メタ認知スキルトレーニング(1)
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第148回)
楽しんで、面白がって、バトンタッチの練習を繰り返すような工夫を
向山 洋一
体育科における学力保障 (第17回)
浜井俊洋氏の模擬授業
根本 正雄
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第32回)
テクニカルポイントはここだ! (第29回)
バトンパスの練習をシステム化する
並木 孝樹

特集の解説

親に感動が伝わる参観授業のネタ18

TOSS体育授業研究会代表

根本正雄


 授業参観をはじめ学校公開が行れるようになった。一番困るのは、授業参観のネタである。

 「授業参観は何の教科がいいですか」と子供に聞くと「体育です」という返事が返ってくる。

 体育の授業は子供に人気がある。誰でも授業に参加できるからである。特に知的な学習の苦手な子供にとっては、体育は喜ばれる。

 知的な学習が苦手でも身体表現の得意な子供がいる。そういう子供にとっては、体育は保護者に自分の姿を見てもらえる絶好の機会である。

 逆に運動の苦手な子供にとっては苦痛である。運動の動きは誰が見ても分かる。隠しようがないからである。そういう子供にとっては、体育の授業参観の日は学校を休みたくなる。

 体育はそういう教科の特性をもっている。特性に応じた授業内容にしていくのである。

 「どんな種目がいいですか」と聞くとほとんどの子供が、ドッジボール、サッカー、バスケットボールと答える。つまり、ボール運動がほとんどである。

 ボール運動は運動の得意な子供も運動の苦手な子供も共に参加でき、楽しむことのできる教材なのである。

 そういう意味で子供がボール運動をしたいという気持ちはよく理解できる。

 本特集ではボール運動だけではなく、親も感動する他の教材が紹介されている。ちょっとした工夫で上手な子供苦手な子供も一緒に参加できる教材が、たくさん紹介されている

 授業参観のネタとしては、次の条件が考えられる。

 @誰もが参加できる。

 A個人差が吸収できる。

 B一体感・連帯感・達成感が得られる。

 授業参観では器械運動はあまり歓迎されない。できる、できないがはっきりするからである。

 一時間の授業では変容が見られず、できない子供にとっては苦痛な時間になる。見ている保護者にとってもできない我が子を見ているのはつらいものである。

 しかし、工夫によっては、誰もが参加でき、個人差が吸収でき、一体感・連帯感・達成感の得られる器械運動の授業ができる。

 例えば集団跳び箱という教材がある。開脚跳びで4〜5人で集団で跳び箱を跳んでいく。

 4〜5人の踏み切り、着手、着地がそろうように跳んでいく。そのためには、全員が開脚跳びができることが条件になる。全員が跳べないのに集団跳びは成立しない。

 全員が跳べるようにしてから、授業参観にのぞむ。練習していく中で、次第に友達の動きに合わせていく中で、個人の技能が高まっていく。

 だんだん呼吸が合う中で4〜5人の動きがぴたりと合っていく。一体感、連帯感、達成感が出てくるからである。

 それを見ている参観者も一体感、連帯感、達成感を味わうことができる。全員がそろって跳べた感動が伝わってくる。

 そういう授業が成立するには裏技が必要である。全員、開脚跳びができるようにしておくことである。

 タイヤ跳び、馬跳びなどの練習を通して、開脚跳びの基礎技能を育てておくのである。そして、全員が跳び箱での開脚跳びができる段階にまでしておく。

 そこで、連続跳びを成功させるのである。保護者に、「授業参観に来てよかった」という気持ちをもたせる。

 家庭に帰ってから、親子の共通の話題になるような授業をするのである。

 本特集ではこのように、親も感動する体育授業のネタが紹介されている。追試をして実際に効果を確かめてほしい。

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